夫婦東南アジア旅Day.23 カンボジア🇰🇭→タイ🇹🇭バンコクへ、入国トラブルと長距離バスの旅


こんにちは。

今日は2022年10月5日、夫婦東南アジア旅23日目です。


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今日はカンボジアに別れを告げ、シェムリアップからタイはバンコク🇹🇭まで10時間30分のバス移動。

今日はバスの時刻に遅れないよう、最新の注意を払って移動します。


Giant Ibisで快適な国境越え

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時刻は朝7時。
シェムリアップの滞在中ずっとお世話になったNoni Tree Hotelを出発。
トゥクトゥクで10分弱。

時間に遅れず、そして待ち合わせ場所を間違えないようにバスターミナルへ向かいます。

今回私たちが利用した長距離バスは「Giant ibis」。

激安のローカルバスから始まりグレードは色々ありますが、その中でもGiant Ibisはまあまあ良いグレードのバスです。

バス会社を色々と探していた中で、乗り心地も良くまあまあ時間も遅れず、欧米の旅人さん達からも口コミが良かったのでこのバス会社に決めました。


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値段は一人$44なので、6,000円程。
円安の今、少し値は張りますが、それでも飛行機での移動と比べたら半額です。

この日の乗客はなんと私たちを入れて3組。

40代くらいの背が高いアメリカ人の男性と、優しそうなインディアンの夫婦、そして私たちと、なんとも異色混合な旅になりそうです。

ローカルの安いバスは、乗車人数が集まらないと採算が合わない為、当日他のバスに勝手に振替になったりもするようですが、ありがたいことにこのバスは3組でもきちんと走ってくれました。

Giant Ibisのような少し良いバスにしたところで、ローカルバスと比べてそこまで劇的に値段が跳ね上がるわけではないし、飛行機に乗るよりも全然安いので、少しグレードの良いバスでの長距離移動はおすすめです。


ちなみに水、昼食、おやつもついてきます。


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スタッフは、運転手の他に英語が堪能な添乗員の男性が一人。

バスが走り出すと直ぐに添乗員が挨拶をしてくれます。
「何か気になることがあったら直ぐに言ってね。それでは快適なバスの旅を。」

なんとも安心する走り出しじゃあありませんか。

きっと今回はパンクすることなく着くことでしょう。
(もちろんパンクの旅も中々良い物でしたが)

バスの座席も広々していて乗り心地も良く、しかも乗客がほとんどいないので座席を贅沢に使いたい放題です。

私はMP3プレイヤーで音楽を聴きながら、
なおちゃんはKindleで本を読みながら、

時刻は9時30分。
長いバスの旅の始まりです。


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ふとバスの窓から空を見上げると、なんとそこにはハヌマーンのような雲が。

画面の左側を見ながら、あぐらをかいて雲の上に座っているみたい。


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孫悟空のように、筋斗雲に乗って空を悠々と散歩しているようにも見えます。

カンボジアの空に挨拶をされているみたい。

ばいばい、ありがとね。


国境越えでまさかのトラブル

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走り出して3時間ほど。

いよいよカンボジアの出国ゲートが見えてきました。

出国ゲートを通過したら、いよいよ東南アジア三カ国目、タイへ入国です。


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カンボジアの出国ゲートの前で、私たちを乗せたバスは一度停まります。

バスは私たちを降ろして、一足先に先にタイ側へと向かいます。

ここで添乗員の男性が私たちに何か説明を始めます。

「良いかい、これからカンボジアを出国してタイへと入国するけれど、ゲートを出たところで一度待っていてほしい。みんなで進むからね。OK?」

OKと答える私たち。

そう、この時はなんとなく聞き流していたこの言葉。

後から考えるとかなり重要な説明だったのですが、この時の私たちは特に気にする事もなく、出国ゲートへと向かったのです。


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ダン!とパスポートに押される”DEPARTURE”の文字。

難なくカンボジアの出国手続きを終えた私となおちゃん。

他のみんなは・・・とキョロキョロしていると、バスにバスに同乗していたけどアメリカ人の男性の姿が。

添乗員とインディアンの夫婦の姿が見当たりません。

「彼らいないね。どうしたら良いんだろう。行っていいよね?こっちだ、進もう」とアメリカ人が私たちを促します。

どこまで進んで良いんだろう、そう言えば添乗員さん、どこで待っててねとも言っていなかった気がする・・・

なんだか違う気がしつつも、入国ゲートへと向かう人々の波に押され、アメリカ人の後を追って私たちもタイへと入国しました。


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無事にタイへと入国を果たした私たち三人は、入国ゲートを出たところで添乗員とインディアンの夫婦を待ちますが、これがなかなか来ない。

しかも、私たちの荷物を乗せたバスの姿もありません。

「え、待ち合わせ場所ってここじゃないのかな?」

首を傾げる我々。

そう言えば最初に添乗員が「待っててね」だか何か言っていたけれど…
私たち三人ともOK!と言ったけれど…
結局どこで待ってたら良かったのか、なんだかよく分からないまま、ここまで来てしまった…

しかし、実はそんな事よりもトイレに行きたい私。

けれども周囲のトイレは全て有料。バスは来ない。

尿意と不安と闘いつつ30分以上待ったところで、ようやく私たちのバスがブゥウウン、と姿を現しました。

インディアン夫婦と添乗員の姿はまだ見えませんが、とりあえず私たち三人を乗せたバスは、近くの広めの駐車場のような広場でもう一度停車しました。



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バスが落ち着いて停まったところで、運転手の人がランチを配ってくれました。

どうやらインディアン夫婦は時間がかかっているから、きっとこれを食べながら彼らを待てば良いんだな、と解釈した私たちは、とりあえずバスの車内でランチを頂くことに。

中身は安定のフライドライスと、東南アジアでは何かと食事の付け合わせに使われるキュウリ。

食事をしながら待つことなんと二時間。
ようやく添乗員とインディアン夫婦が姿を現しました。

バスに乗り込んでくるや否や
「君たち、待っててねって言ったじゃないか!」
と私たち三人に向かって怒る添乗員。

普通じゃない彼の様子に困惑する我々三人。

どうも事情を聞くと、インド人のパスポートは私たちが想像している以上にかなり不利な物らしい。

インディアン夫婦は、カンボジアの出国すらできたものの、タイで上手く入国ができなかった。

入国審査にはいくつかの書類が必要で、それを準備していたために、カンボジアの出国審査の後、彼らの姿が見えなかったらしい。

そして添乗員曰く、インド人だけで入国するよりも、様々な国の人が集まったバスの乗客みんなでまとまって入国手続きへと向かった方が、彼らの入国がしやすい、だから全ての書類を持って、みんなで行く必要があった。

「だから君たちに待っててねと言ったじゃないか」

なんという衝撃…
そんな大切なこと、予めしっかり説明してくれていたら、絶対に私たちも待っていたのに…

インディアン夫婦は、なんと入国審査をうまくパスできず、その場で二時間も待たされ、危うくそのままシェムリアップまで来た道を戻らなければならないところだったらしいのです。

添乗員の彼も言葉足らずだったと思うけれど、彼らを置いてスタスタと行ってしまった私たちも私たちで。

そんな私たちに「待たせてごめんなさい・・」と謝るインディアン夫婦。


私たち日本人やアメリカ人の男性は、一瞬でパスポートにスタンプを押してもらえるのに、なんだかやるせない気持ちでいっぱいです。

もちろん日本で生きていく中で色々な事情はありますが、ただ現実問題、本当にわたしたちは恵まれていると改めて感じたこの日の出来事。

「アメリカのパスポートも恵まれている。いけない国はあるけれど、旅をするのには困らないよ。」
アメリカの彼もポツリと呟きました。


但しそのハプニングのおかげか、アメリカ人の男性とも色々な話ができ、その後バスの中でインディアン御夫婦と話が盛り上がり、私たちはそれぞれの停留所で「良い旅を」と言って別れたのです。

やっぱり旅とは、こういう出逢いなんでしょう。



タイはバンコク🇹🇭「カオサンロード」

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時刻は17時30分。
長い長いバスの旅が終わり、私たちは最終停留所であるカオサンロードの近くに降ろされました。

カオサンロードはバックパッカーの聖地と呼ばれているだけあって、多くの欧米の若者達で賑わっています。


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立ち並ぶレストランの入り口も華やかで。

そこでは様々な人達が早めの食事を取ったり、お茶をしたり、パソコンを開いたり、旅の計画を立てたりと、街並みも人々も、見ているだけで面白い様な、そんな場所に感じました。


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コロナの渡航制限の緩和状態も関係あるのかもしれませんが、一気に欧米人の割合が上がった気がします。


念願!屋台のパッタイ

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カオサンロードに入って早々、いきなりワニに歓迎された私たち。

ワニ肉はカオサンロードの名物と伺っておりますが、あいにく私たち、今夜はパッタイを食べたいのでワニの気分ではありません。


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とにかくお腹が空いていたのとパッタイが食べたいのとで、近くの屋台に駆け込み、念願のパッタイとご対面・・・・!

もやしにニラ、豆腐に卵、そしてピーナッツ。

見た目だけでご飯三杯はいけるのではないでしょうか。



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ニュージーランドに住んでいた時、同じシェアハウスにいたタイの友達がよくパッタイを作ってくれました。

彼のパッタイはとても美味しくて、それ以来パッタイが大好物となった私は、「いつかタイでパッタイを食べるんだ・・・」と思い続けていた、その念願の「タイでパッタイ」が叶った瞬間。幸せです。

細かく砕かれたピーナッツのカリカリとした食感と甘みがたまりません…


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永遠に食べていたいパッタイは、一瞬でなくなってしまいました。

実はこの旅で、タイ人の友達の家も訪れる予定。

料理上手の彼は何やらスペシャルパッタイのレシピを編み出したとの事で、今から楽しみでなりません。


ローカルバスでホテルへ

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あたりは次第に暗くなってきました。

念願のパッタイとの対面を果たした私たちは、市内循環バスを乗り継いでホテルまで向かいます。

街の明かりを吸い込んだ、ギラギラしたネオンのようなバス。

エアコンはなく、窓が開けられ、中では扇風機が回っています。

暑苦しさはなく、バスが速度を上げていくと共に頬を撫でていく風が気持ち良いです。

私たちが乗ったバスは、どれだけ乗っても一律30円という破格のバスでした。


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天井までギラギラ輝くバスの車内は、まるでバンコクの活気を反射している様でした。


路地裏を歩く

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最寄りのバス停でバスを降りて、ホテルまで歩きます。
 
細く、ひっそりと伸びる路地裏を抜けていくと、なんだかその街の裏側を見ているような、どこかそわそわとした好奇心が心をくすぐるのを感じます。


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街中で見かけるバイク。
このバイク達も、誰かのバイク。


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ホテルの近くで、何とも素敵なウォールペイントに出会った。

明日から約30日に渡るタイでの生活が始まります。

長いバス旅の疲れを癒すために、今夜はゆっくり眠ろう。


バンコクホテルはコスパ最強

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今回お世話になる「BUプレイスホテル」に到着しました。
広々とした空間に大きなベット、バスタブまで完備されています。

ベランダも付いているので、そこで洗濯物も干せそうです。
いつもお風呂場で洗濯をしているので、そういうちょっとしたことが嬉しいです。



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荷物を置いたらベッドにどーん!
旅の最中で最も癒しを感じる瞬間のひとつです。

コンドミニアムの中層部がホテルとして使われているような雰囲気でした。
今夜からこちらには4泊ステイします。



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これで二人で一泊約2,900円。
プールとジムも自由に使えます。

これは快適なステイになりそうです。



謎の痣

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ホテルでごろごろしていると、なおちゃんの足に謎の痣があることに気付きました。

バイクやバスで汚れがついたのかな、と思いましたがどうやら汚れでは無さそう。

何処かで変な風にぶつけたにしても、不思議な痣のかたちです。

こんな痣、出たことある方いますか?


タイのコンビニ

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重い荷物も置いて少し落ち着いたので、寝る前にATMでタイバーツを引き出しがてら、ぷらりとホテル近くのコンビニを散策してきました。

スーパーマーケットやコンビニ探索は、やっぱり地元の物に出会えるのでわくわくします。

チェーのようなデザートは、ココナッツミルクにコーンやビーンズが入っていて美味しかったです。

写真左下のパックのジュースは、確かカモミールと菊のティージュースだったと思うのですが、想像していた15倍くらい甘かったです。
流石タイ。

ただ、数日後に同じブランドのもので、日本に帰国した今でも忘れられない、信じられないほど美味しいジュースに出会うのです…




旅のスケッチ

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ギラギラしたネオンを反射するバスを降りて
ひっそりと息をひそめる路地裏へ入る

スコールあがりで少し濡れた地面の上を
私たちも少し息をひそめて歩いて行く

誰かが乗っているスクーター
相変わらず混み合った電線
剥げかけた塗装
雨あがりの湿気の匂い

じっとりと汗ばんだTシャツが、バックパックに押されてぎゅっと背中に張り付く
壁の向こうから聞こえるテレビの音はタイ語でわからない

異国の路地裏を歩くというのは
まるで秘密を共有したかのような
少しの高揚感と
その土地との一体感を感じる


forgive – 許すことの、本当の意味

最も心が豊かな場所、ラオス-バンビエン


どのくらいの人が、ラオスのバンビエンと言う場所を訪れたことがあるだろうか?

もしかしたらその場所は、わたしが今まで旅してきた場所の中で、「1番好きな場所」と言えるかもしれない。


2022年。
夫と東南アジアを旅していた時、ベトナム、カンボジア、タイを周り、10月末にラオスへと入国した。

首都ヴィエンチャンからラオス高速道路を走り約2時間、
ラオスの真ん中の山奥にバンビエンはある。

まさに「秘境」と呼ぶに相応しい、手付かずの美しい自然が広がるその場所は、孫悟空が筋斗雲に乗り空を悠々と駆け巡っていそうな、そんな世界だった。

ただ、わたしがなぜこんなにもバンビエンの虜になってしまったのかと言うと、その理由はそんな自然の雄大さだけではない。

何よりも心を奪われたのは、そこに暮らす子供達の姿だった。


バイクでバンビエンを移動していた私たち。
集落を走り抜ければ、必ず道端で遊ぶ子供たちが駆け寄って手を振って来た。

観光で訪れた寺院では、その入り口で遊んでいた女の子たちが私たちを見つけるとポーズをとり、ようこそ言わんばかりにお出迎えをしてくれる。

川遊びをしていた少年は、駆け寄って来て、にやりとピース。

こんなにも心の垣根を感じない場所が、他にあっただろうか。

中でも1番衝撃的だったのは、あの瞬間。
日暮れどき、街灯の少ないバンビエンの街がうっすらと夕闇に包まれてきた頃、私たちは市場へと夕食を調達しに歩いていた。

後ろから何人かの子供たちが私たちの元へ駆け寄ってきて、おもむろに手を差し出す。

これまでにベトナムとカンボジアを抜けてきた私たちは、ああ、きっとこれは”お金頂戴”か、”これ買って”だろうと予想した。

しかし、差し出されたその手に握られていたのは、少しのお小遣い。

「見て見て!これで今からお使いに行くんだ!」
とニカっと笑って楽しそうに私たちの横を走り抜けていく。

ラオ語のわからない私たちには、あの時あの少年がなんと言ったのかはわからなかったけど、なぜだかきっと、そういった気がした。

衝撃だった。
その辺を歩く見ず知らずの日本人に、そんなことをするだろうか?

世界で一番安全だと言われる日本でも、今そんな事をする子供がいるだろうか?

心がじんわりと、熱くなった。

与えられている、という強い実感があった。



forgiveの本当の意味

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forgive、という英単語がある。
その言葉と出会ったのは一体いつだったか、高校で習ったのか、はたまた中学の時だったか。
その出会いは全く覚えていないけれど、その言葉の持つ本当の意味に胸を打たれたのはそれから十数年経ってからだった。

forgiveは、「許す」という意味を持つ。
I forgive you.
といえば、私はあなたを許すよ、という意味になる。

では何故、for + give で許すと言う意味になるのだろう?

一説によると、元々forgiveは、古英語のforgiefanに由来するらしい。
for(〜に対して)+ gifan(与える、贈る)

つまり、「誰かに対して与える」という事が、「許す」ことであるという事だ。

そして、この単語の頭に「for」という接頭辞が付くと、後ろにくる単語の意味を強める働きをすることがある。

giveを超えたgive。
本当の許しとは、惜しみなく、完全に与える、ということだ。

与えることを続ける、ということ。
過去に起きたことの全てを許し、その人との関係を続けることを選択する。
恨むのでもなく、妬むのでもなく、与える側になるという選択をするということ。
何があろうと、全てを与える、与え続けるということ。

その意味を心で理解したのはラオスだった。



許すことは、与えること

ラオスにて、バンビエンにて、そこで暮らす彼らと出会い、
わたしはあの2週間、ずっとじんわり心が熱かった。

なんで数分前に出会ったわたしたちに自分たちのお昼ご飯を分けてくれるんだろう。
なんでバイクで道を走っているだけで手を振ってくれるんだろう。
なんで言葉の通じないわたしたちに、にこにことラオ語で話しかけてくれるんだろう。
なんでたどたどしい英語でわたしたちと話そうとしてくれるんだろう。


名付けようもない、大きな何かを、私たちはずっと与えられていた。

「完全に与える」ということは、
目の前にいる人と、共に生きていくよ、と選択するということなのかもしれない。

forgive.
ラオスの人達は、それをまさに体現していたような気がする。

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夫婦東南アジア旅Day.22 カンボジア🇰🇭川沿いのオープンカフェでまったり。屋台の絶品「アモック」でカンボジアを締め括る。


こんにちは。
夫婦東南アジア旅22日目です。

いよいよカンボジア最終日、朝から気持ちの良い青空が広がっていました。



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今日はホテルから少し歩いて、川沿いのおしゃれなカフェでゆっくりブランチをしに行きます。

バイクも返却してしまったので、今日は近場でまったりのんびり過ごします。



Sister Sray Cafe

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ホテルから約7分。
朝の日差しをめいっぱい浴びて、のんびりと歩く。

川沿いの、明るくて気持ちの良い場所に、Sister Sray Cafe / シスタースレイカフェはありました。



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入り口側の日当たりの良い席に座り、店内をぐるりと見渡します。

観葉植物の緑と、木の優しい色合いに包まれた店内。
店員さんも皆、楽しそうに働いています。

メニューも古い絵本をリメイクして作ってありました。
遊び心にキュンとします。

メニューはヴィーガンメニューも充実しています。



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このお店にも私たちの大好きなFlat Whiteがあったので、迷わずそちらをオーダー。

濃いめのショットに滑らかなフォームミルク。
ラテアートも美しく、まさにニュージーランドで飲んだFlat Whiteの味です。

ちょこっと添えられたクッキーも可愛らしい。

心のこもった一杯のコーヒーで、こんなに幸せな朝を過ごせる。
カフェの力は絶大です。



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私がブランチに選んだのは、フルーツパンケーキです。
色とりどりのキューブ状のフルーツと、まるで雪化粧のような粉砂糖。
完璧なビジュアルです。

ナイフを入れると外はサクッ、中はふわっ。

角切りのフルーツは、スイカ、ドラゴンフルーツ、パイナップル。

フルーツと食べればさっぱりと、バニラアイスを添えれば一気にデザートに。

大人になるとなかなか子供の頃のようにスイカを食べる習慣がなくなってしまいましたが、東南アジアの暑さの中では、このスイカという食べ物が本当に美味しいのです。



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こちらはなおちゃんの頼んだハンバーガーセット。

自然な味付けで、素材の味もしっかり感じられて美味しかったこのハンバーガー。
バンズも上側がカリッと香ばしく焼かれていて、中のパテもしっかり分厚くて、野菜も沢山入っています。
あまりジャンキー感が無いので、罪悪感の無いバーガーです。

そして何より付け合わせのフライドポテト。
コンソメ味っぽいようなしっかりとした味付けのポテト、こちらカリカリほくほくで手が止まりません。



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ちなみに朝食は二人分の飲み物と食事を合わせてtotallで$17.5、日本円で2,537円程でした。

Flat Whiteは一杯約400円だったので、コーヒーの値段は日本よりも安い印象です。



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トイレの向かい側のボードに描かれていた絵。

一杯の珈琲と、一枚の絵は、人を幸せにできる。



ホテルのカフェスペースで作業

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さて、ホテルに帰ってきましたが、今日はカフェ日和と言うことで、ホテルのカフェスペースでしばし作業をします。

実は、ホテルのラウンジスペースも明るくてとても居心地が良い場所だったので、一度ここでゆっくりしてみたかったのです。

途轍もなくスーパーベンティサイズのスムージーとコーヒーは、二つで$3、日本円で435円。途轍もなく安い。

少し溜まっていた日記や家計簿をつけたり、ブログを書いたり、写真を整理したり。

移動が続くとインプットばかりで、なかなかそれを整理したりアウトプットしたり、と言う暇がありません。



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一時間半ほど作業つつまったりして過ごし、部屋に戻ってからさっきスーパーで買ってみたスナックを食べてみます。

シュガークラッカーと言う、ザラメがまぶされたシンプルなクラッカー。

安かったのと、何故かなんとも魅力的に見えたのとで買ってみたのですが、おやつにピッタリ・・・

ほんのり甘い、薄いザクザクのクラッカー、止まりません。

なんだか今日は食べてばかりですが、良しとしましょう。




カンボジアのお土産は、鮮やかな布とお弁当箱

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天気が良くて時間もあるこのタイミングで、今まで買った物の写真を撮っておきます。

まずこの三枚は、ベトナムで買った美しい布達です。

将来ゲストハウスをオープンしたい私たちは、その時のために少しずつこういったアイテムを集めています。

この子達も将来きっと素敵なベッドスローになってくれることでしょう。



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この二枚はカンボジアで購入した布です。

アンコールワットの柄のシルクのストールと、東南アジアらしい像の模様の布です。

カンボジアの布は、二枚で$10だったので、日本円で役1,450円。

一枚725円とは、やっぱり安いですよね。



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ちなみにこちらも、今回の旅で是非買おうと思っていた物なのですが・・・

これは”ピント”と言うお弁当箱。
カンボジアやタイで使われているみたいです。

日本のお重のように何段かになっていて、しかもそれをぷらぷらと持ち運べるという便利なアイテムです。

わたしの地元、松本にあるカンボジア料理屋さんへ行くと、ピントで料理を出してくれるのですが、それがまた可愛らしくて・・・

タイ人の友達曰く、「小学校のランチボックスと言えばこれだったけど、今実際に使っている人なんてほとんどいないよ〜」とのことですが、ピントの可愛さに一目惚れしてしまった私たちは、ついに念願のピントをゲット・・・!

日本に帰ったら、絶対これにおにぎりとおかずを詰めて、ピクニックに行くのです・・・!




カンボジアを感じる、屋台メシ

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だんだん景色が薄暗くなっていくと共に、輝き出す屋台の灯りと人々の熱気。

カンボジア最終日の夜は、屋台メシで締めくくろうじゃありませんか。



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Old Market Bridgeの近く。

屋台が立ち並ぶ通りをぐるぐると周り、目ぼしい屋台の近くの席に腰掛けます。




私たちが今夜ご縁があって選んだのは、こちらの屋台。

屋台に立って鍋をふるうお父さんと、その直ぐ後ろに腰掛けてご飯を食べたり遊んだりしている子供と、そしてまだ小さい子を抱きながら、接客をしているお母さん。

お母さんに「うちが美味しいから食べていきな!」と声をかけられ、メニューも美味しそうだったので着席。

働くパパとママと、遊びながらそれを待つ子供たち。

ああ、この場所で、働く父親を眺めながら晩御飯を食べるこの景色が、この子達の日常なんだなと思うと、なんだか感慨深いような、懐かしいような、不思議な気持ちになりました。

きっと、間違いなく、ここのご飯は美味しいぞ。



カンボジアの伝統料理「アモック」


なんともいい香り・・・

私たちには、カンボジアを出る前に食べておきたかったクメール料理があり、その一つがこの「アモック」です。

野菜や鶏肉、白身魚などを、何種類ものスパイスが混ざったペーストとココナッツミルクで炒め混ぜ、それを卵とじにしたカンボジアの代表料理です。

味を例えるなら、辛くないカレー味の卵とじ。

白身魚がなんともノムバンチョックの味を連想させるので、恐らくこれの組み合わせがカンボジアの家庭料理の味なのでしょう。

ココナッツと卵のおかげでマイルドな味になっていて、これなら子供も大好きだろうなあ。

間違いなく、ご飯に合う、日本人なら老若男女大好きであろうお味。

この表現が適切かどうかは謎ですが、なんとなくカレー味のアジアン親子丼、のような感じでしょうか。



屋台のママに、「これ美味しい!」と言ったら、「だから言ったでしょ?」とにっこり。


しまった、こんなに美味しいもの、もっと早く食べておけばよかった・・・



カンボジアB級グルメ「ローチャー」


こちらはカンボジアのB級グルメ「ローチャー」です。

日本で言うならまさに屋台の焼きうどん。

短めのモチモチした麺を、キャベツやもやしなどの野菜と炒め、上には目玉焼きがトッピングされています。

これも日本人に馴染み深いお味で美味しい。

お味はどっちかというと少しさっぱりしていて、長野県の伊那のB級グルメのローメンと似ている感じがしました。

一体どのくらいの人がわかるのだろうという地元トークなのですが・・・


とても美味しかった、屋台のパパ、ありがとう。



アボカドスムージー


食事をしていると、小さな子供を抱えながら接客してくれていたお母さんが「スムージーはいかが?」とスムージーのメニューを持ってきました。

どうやらスムージー屋さんはお隣の屋台で、お互いに協力し合って上手く客を回しながら営業しているようです。

そういう繋がりは、地元感がありますね。

そしてスムージーのメニューが爆安だったのと、何やら「アボカドスムージー」と言う気になる物を発見したので、せっかくなのでそれを一つ
頼んでみることに。

と言うことで届いたのがこちら。

これまた途轍もなく大きなスーパーベンティサイズのスムージー、ほぼ顔のサイズです。
そしてお値段なんと$1、破格の145円。

実は何の気なしに頼んだこれが大当たり。

アボカドの青臭さは全くなく、変な野菜感もなく、とても美味しい。

アボカド嫌いの私もごくごく飲めたと言う伝説のスムージーでした。



カンボジアパンケーキで締め括り


お腹は満たされたのに、屋台のスイーツは何故こうも人を魅了するのでしょう。

甘い香りに誘われて、ついつい帰りに立ち寄ってしまったのがこちら、カンボジアパンケーキと書いてあります。

パンケーキと書いてはありますが、実はこれ、クレープのようなお菓子です。

手際よく丸い鉄板に生地を薄く伸ばして焼いて、練乳やバナナ、チョコソースなどをトッピングし、くるくる巻いて紙に包んで渡してくれます。




ビジュアルはこんな感じ。

外側はカリカリ、モチモチで美味しい・・・

夜に食べるこれは罪悪感がありますが、最高です・・

ちなみにお値段は$1でした。

私たちは「屋台のクレープと言えばコレでしょう」とチョコバナナトッピングを選びましたが、もっとシンプルに練乳のみやチョコソースのみだったりすると、またお値段が安くなります。

手軽にワンハンドで食べられるので、食べ歩きにも最適です。

私たちはホテルに持ち帰って、お部屋でゆっくりいただきました。





今日はなんだかゆったりとした、心地の良い1日でした。

明日はバスでタイへと国境越え。バンコクへ向かいます。




旅のスケッチ

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旅の計画メモは、いつも簡単な地図と位置関係と、行きたい場所をリストアップして書き殴る。
ガソリンの種類も調べておくこともとても重要。
国によって表記が違うので、どれがどれか混乱する。




夫婦東南アジア旅Day.21🇰🇭後編〜食べたことある?カンボジアの絶品料理ノムバンチョックを堪能!アンコール・トムに沈む夕陽を眺める夜〜



2022年10月3日
夫婦東南アジア旅Day.22の後編です。



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午前中にベンメリア遺跡を訪れた私たちは、地元の人が絶賛するカンボジア料理屋さんへランチに来ました。

美味しいランチの後は、アンコールトムで沈む夕陽を眺める予定です。





美味しすぎる!ノムバンチョック

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お昼ご飯にやってきたのはこちらのお店。

お店の名前はクメール語で読めないのですが、店構えから素敵です・・・

今回私たちが食べたいのは、「ノムバンチョック」というカンボジアの伝統料理。

ノムバンチョックとは、淡水魚とカンボジアのハーブ、そしてココナッツミルクで作った米粉の麺料理。

とにかくこのお店のノムバンチョックが絶品らしいのです。




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店内はおしゃれなオープンテラス席がメイン。

奥には屋根のある半テラス席もあり、風通しがよく心地が良いです。

緑が光にキラキラ揺れて、素敵だなあ。



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華やかで涼しげな花手水がお出迎えしてくれました。



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さて、お待ちかね、噂のノムバンチョックがやって来ました!

カゴに盛り沢山に詰め込まれたハーブは、麺料理とセットでやってきます。

ココナッツジュースも頼んだら、大きなココナッツが丸ごと!

これは見た目からテンションが上がります。

そもそもノムバンチョックとは、料理の名前というよりもこのカンボジアの伝統的な”麺”の事らしく、水に浸けて発酵させた米から作った米粉麺の事を指すそうです。

カンボジアでは、ハレの日に食べられるとても縁起の良い大切な国民食です。

その麺に様々なスープを合わせて楽しむらしく、お味がとても楽しみです・・



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こちらが私の頼んだノムバンチョック。

黄緑色のスープは、何やら不思議な感じがしますが、何やらグリーンカレーのようなとっても良い香り。

そして食べてみたらこれまた絶品。

スープのお味はまさに、辛くないグリーンカレーで、ノムバンチョックは例えるなら米粉の素麺のような感じ。

細麺で、コシがあって、スープに絡んで兎に角絶品です。

忖度無しで、これまで東南アジア旅行中に食べてきた物の中で、一番美味しいかもしれません。

ちなみにこの黄緑色のココナッツベースのグリーンカレー風スープは「ソムロー・クマエ」という物らしく、ほぐした白身魚とハーブが入っています。

ソムローとはクメール語で”スープ”という意味で、クマエは”カンボジアの、カンボジア人の”と言った意味なので、カンボジアの伝統的なスープといった意味合いの名前でしょうか。

いや正に、その名に恥じない美味しさです。



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こちらはレッドカレースープとノムバンチョックの組み合わせ。

お肉とにんじん、じゃがいもがゴロゴロ入っていて、食べ応えがあって美味しいです。

レッドカレーもそこまで辛くなく、少し甘みのある、さっぱりとした味付けで、どこか出汁の旨みの様なものも感じます。

日本人ならほぼ100%好きな味でしょう。

このハーブと一緒に入っていたお花は、何のお花だったんだろう・・・



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フレッシュハーブも、もりもりとスープに入れて一緒にいただきます。

ピンク色の茎のようなハーブが、食感も良くてとても美味しかったです。

長いインゲン豆は、スープとの相性抜群でした。

癖のあるハーブもありましたが、食べやすい子達が多くて、とても美味しくいただけました。

ライムと青唐辛子も味変用についてきます。



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そして忘れてはいけないのが、暑いときに最高に美味しいフレッシュココナッツジュースです。

しっかりと冷やしてくれてあって、暑さでバテた体に染み渡ります・・

何より、フレッシュココナッツは割と甘みに個体差があるのですが、このココナッツは、とても甘くて美味しいのです。



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天然のジュースを飲み干した後は店員さんに声をかけると、ココナッツを綺麗にパカっと割ってくれるので、余す事なく果肉もいただきます。



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栄養たっぷりのココナッツは、暑い東南アジアには欠かせません。

最高のデザートでした。



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本当に心からお勧めしたいこちらのお店。

住所はこちらです↓
ノムバンチョックの美味しいお店

ただ、こちらのお店、何と残念なことか2024年現在閉業してしまったそうです・・・

叶うことならば、是非もう一度足を運び、あの味を食べたかった・・・・




アンコール・トム(Angkor Thom)

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お腹も満たされエネルギーもチャージされ、ココナッツジュースで熱った体もクールダウンされたところで、私たちはアンコール遺跡群のひとつ、アンコール・トムへ。

アンコール・トムは寺院ではなく、12世紀後半に”ジャヤヴァルマン7世”に建築された「城砦都市」の呼び名です。

およそ3キロメートル四方にも及ぶ広大な敷地は、まるで要塞のようにその周りを高さ8mもの城壁にぐるりと囲まれており、その周りを12kmの環濠に囲まれています。



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その巨大都市の中には、幾つかの建物や寺院が点在しているという事で、それらを早速巡っていきたいと思います。

向こう岸に見えるのが南大門。

さあ環濠を渡り、アンコール・トムの敷地内へ入っていきましょう。



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橋の両側には、まるで綱引きをしているかのような男達の石像がずらりと立ち並んでいます。




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これはヒンドゥー教に伝わる”入海攪拌”という天地創造の一説を現した石像。

神々と魔族であるアスラ族(後の仏教における”アシュラ”)が、ナーガの尾を掴み、大海を掻き回しているというシーンがモチーフになっています。




バイヨン寺院(Bayon)

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まずはアンコール・トムの中心部に位置する”バイヨン寺院”から探検です。

こちらの寺院は、12世紀末にジャヤヴァルマン7世によって大乗仏教の寺院として建てられ、後にヒンドゥー教に改修されたと言われています。

この寺院を象徴するのが、このブッダの顔が四方に掘られた四面仏塔。

“クメールの笑み”と呼ばれる、穏やかな微笑をたずえた観世音菩薩の数々はとても神々しく印象的です。



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丁度良いタイミングで訪れたのか人気も少なく、静かで落ち着いた空気が流れています。

警備のスタッフなのか、2人の男性の着る青いシャツが、大きな青い青い空と同じ色をしていました。




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天窓のような空間からその青い空を見上げると、美しいクメールの笑みを浮かべた観世音菩薩のお顔が。



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なんとも見入ってしまうなあ。




バイヨン寺院の壁画

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バイヨン寺院はその見事な壁画でも有名です。

インド神話の物語が、長い回廊に所狭しと描かれています。



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近くでじっと見てみると、ひとりひとり表情もポーズも違ってとても面白いんです。

果物を頭に乗せて運ぶ人、水瓶のような物を運ぶ人に、お酒を飲んでいる人・・・?

壁画を見たときはお酒を飲んでいるように見えましたが、こうして改めて見てみると、ラッパのような物を吹いているようにも見えますね。

兎に角、何かめでたいシーンなのでしょう、楽しそうな雰囲気が伝わってきます。



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私の好きなガルーダもあちこちに登場しています。

ちなみにこれはタイ人の友達から聞いたのですが、ヒンドゥー教徒の人たちにはナーガ(蛇の神)が人気らしく、その理由はナーガを信仰するとお金持ちになれるとか・・・

なんとも、日本の蛇皮の財布と同じですね。

こんな感じでみんなそれぞれ”推し神”がいるようです。



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ちなみにこのガルーダの壁画は、クメール軍とチャム軍が、共にヴィシュヌ神へ祈りを捧げるための宗教的な儀式を執り行っている場面が描かれたものの様です。

ガルーダを中心に、向かって右側がチャム軍、左側がクメール軍。

そしてガルーダが担ぎ上げているのがヴィシュヌ神です。

アンコール時代、クメール人と隣国のチャム人は争っていましたが、彼らはきちんと当時の「戦争のルール」に従って戦っており、相手を出し抜く事なく、戦いは日の出と共に始まり、日没と共に終わる、というスタイルだったようです。

そしてヴィシュヌ神派の暦に従い、大きな儀式の日には、争いの手を止めて壁画に残されているように共にヴィシュヌ神を祀る宗教的な儀式を行なっていたと書かれています。



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こちらの壁画は、大乗仏教の教えをモチーフに描かれた壁画です。

中心に佇むのはこちらもまたヴィシュヌ神で、その横にひれ伏し祈りを捧げるのが王様。

また、写真には見切れているのですが、この壁画の横側には民の健康を守るための病院での診察の様子も描かれています。

神話とはまた違う、当時の生活が垣間見れるような壁画です。



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ちなみにこちらがその解説です。

クメール語と英語、そして中国語で書かれています。



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アプサラのようなしなやかなポーズを取る子もいます。

絵柄詳しい神話や歴史の内容を知らなくても、色々子達のポーズや表情、絵柄だけでも十分楽しめます。



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こんな感じで、たくさんの動物達も描かれています。



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これは菩提樹でしょうか。

大きな木の根元にはナーガが佇み、枝葉にはたくさんの動物達が。

色付きの壁画も見てみたいなあ、と思うほどの緻密な美しさです。



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一つ一つ手で掘り出されたこの壁画から、一体この中にはどんな物語があるのだろうと思いを馳せる。

インド神話をもっと勉強したくなりました。



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このクメールの笑みと壁画、一見の価値ありです。



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寺院内を歩いていると、本当に至る所にこのような装飾がたくさんあります。



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気ままにお散歩をする猫ちゃんにも出会えました。



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苔むした、祈りを捧げる像。

かつて巨大な寺院として崇め祀られたこの場所も、今はわずかな面影だけを残し、風化し、ただ当時の姿に想いを馳せるのみ。

信仰、歴史、自然、そして宇宙の、何かとても大きな力を感じます。





ちょっと変わった壁画

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実はこのバイヨン寺院、外側の壁には一風変わった壁画が彫られています。

今まさに戦地へ赴かんとする人々の勇ましい姿、

実はこれ、神話の内容ではなく、実際の戦の様子を残したものなのです。



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その戦というのが、隣国チャンパ王国のチャム軍との戦争です。

ジャヤヴァルマン7世の指揮の下、クメール軍はトンレサップ湖上でチャム軍を打ち破りました。

アンコール王朝はチャンパ王国の全土を併合。
この戦の勝利をきっかけに、アンコール王朝は最盛期を迎えます。

ジャヤヴァルマン7世は、その戦の勇姿と功績を誇り、讃え、いつまでもこの隆盛が色褪せる事のないよう刻み込んだのでしょうか。



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こんな首が切り落とされているシーンまで描かれているように、とにかく当時の細かな様子が緻密に再現されています。

アンコール・ワットの壁画では、主に古代インド叙事詩やヒンドゥー教の宇宙観など、宗教的な内容が多く描かれている印象でしたが、バイヨン寺院の壁画はこれまた一味違い、当時の庶民の暮らしや営みの様子が見て取れるのが実に面白いポイントでした。



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それぞれの王様達はどんな性格で、一体何を思い、何を大事にし、このような巨大な寺院を建てたんだろうなんて、そんなことまで想像してしまったアンコール遺跡めぐり。

12世紀には、この場所にはどんな景色が広がっていたのだろう。




バイヨン寺院に沈む夕陽

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時刻は17:00。

太陽がだいぶ傾いてきました。

バイヨン寺院の背中へと沈みゆく夕陽がなんと美しいことでしょう。



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日が暮れる前に、まだ回っておきたいポイントがいくつかあるので急足でバイクにまたがります。

ちなみに、私たちはバイヨン寺院の入り口にバイクを停めました。

駐車料金等は一切かかりませんでした。



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そもそもこのアンコール・トムの城砦都市の作りが非常に興味深いので、ここで少し説明させてください。

アンコール・トムは、周囲を環濠でぐるりと囲まれており、その中心にバイヨン寺院が置かれています。

この構図は、実はヒンドゥー教の宇宙観に基づき構成されている様です。

それというのが

まず、環濠=大海(乳海攪拌の物語では、大海を攪拌する事で太陽や月などのあらゆるモノが生まれた。)に見立て、

そしてバイヨン寺院=メール山(インド神話にて宇宙の中心と考えられている。インドラ神やあらゆる神々の住む地。後の仏教における須弥山。)に見立てているようです。

ここでさらに面白いのが、私たちが通ってきた南大門の前にいたナーガの尾を持ち大海を掻き回している神々とアスラの石像達です。

アンコール・トムは、正に、宇宙の中心を取り囲む大海を掻き回し、天地を創造しようとしているのです。

そして、神々とアスラの石像達の立つ道を、そのままアンコール・トムと反対方向にまっすぐ進むとアンコール・ワットに辿り着くというのですから、なんとよく考えられた構成でしょう。


まさにこの土地を神話の中の聖域として作り上げる事で、途切れる事のない人々の信仰心と繁栄を祈ったのでしょうか。




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さて、遺跡は5時30分で閉まってしまうため、猶予は後30分ほど。

アンコール・トムの中にはまだまだ見逃せない遺跡が点在しているので、チケットの有効期限ギリギリまで粘ります。




象のテラス

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バイヨン寺院の次に訪れたのは「像のテラス」。

その名の通り、テラスの壁面に象のレリーフが刻まれていることから、近年になってその愛称で呼ばれるようになったようです。




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かつてこの場所は、閲兵式で使われていたようで、王が戦から凱旋する軍隊を眺望する基壇として建てられたと言われています。



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まるで象達がテラスを支えているみたいに見えます。



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かつて王はこの広いテラスの上から、ずらりと並ぶ兵士達を眺めていたのかと思うと、その眺めは壮大なものだったことでしょう。



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象のレリーフが印象的なこの遺跡。

一見だだっ広いただの広場のように見えるため、最初は「どこが象のテラスなんだろう??」とウロウロしてしまいましたが、ちゃんと石碑もありました。

作られた目的を踏まえて散策すると、なかなか面白い場所です。



王宮、そしてピミアナカス

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最後に王宮へ。

といっても王宮は、当時木造造りであったため全て戦で消失してしまい、今は跡形もありません。



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入り口の門には夜叉らしきレリーフが施されています。



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王宮の敷地内を進んでいくと見えてくるのが「ピミアナカス」です。

ピミアナカスは、3層のピラミッド構造で造られており、かつては神との儀式を執り行うための神聖な場所だったようです。



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ピミアナカスの最上部には、それはそれは美しい女性の姿をした蛇神(ナーギー)が現れるという言い伝えがあります。

王は毎晩このピミアナカスの頂上へ登り、その女性と一晩を過ごす・・・

この儀式は必ず毎晩行わなければならず、一晩でも欠けてしまうと王に恐ろしい不幸が訪れるとされていた様です。

そしてこのピミアナカスの頂上へ足を踏み入れることができるのは、王だけだったようです。



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現在はもちろん頂上へ登ることは禁止されています。

頂上へと続くその道は、外から見てもかなり急な石造りの階段になっています。

毎晩暗い中、この急な階段を一歩一歩上へと登っていくその姿を想像すると、それはなんとも異様な光景で。

正に”この世を超えた者との儀式”という言い回しがしっくりくる様な気がします。



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ピミアナカスのすぐ近くには、男池・女池と呼ばれる当時の沐浴場もあります。

沐浴場のレリーフもなかなか見事なので、ぜひ一緒にそちらも覗いてみてください。



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駆け足でしたがお目当ての場所は一通りささっと回ることができました。

時刻は17時30分丁度。

警備員の方達もいそいそと帰り支度を始め、中にはお仕事終わりのお母さんを迎えに来ているお父さんと子供達の姿もあります。

今晩は何を食べるのかな。

私たちはサンセットの綺麗な場所を求めて、バイクでもう少し移動します。




橋の上からのサンセット

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南大門の橋の上まで戻ってきました。

時刻は17時30分を過ぎ、今にも沈みそうな夕陽に照らされて、空はいよいよ赤く燃えています。



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神々とアスラの石像達も、静かに目を閉じ、まるで夜の眠りにつきそうです。



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夕陽に輝く環濠がとても美しい。



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思わず足を止めて見入ってしまいそうですが、私たちにはこの場所とは別にサンセットを見たい場所があるので、太陽が完全に沈む前に急ぎます。




丘の上の夕日の聖地「プノン・バケン寺院」

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駆け足で私たちがやってきたのが、アンコールワットと沈む夕日を一望できるという丘の上にある寺院、プノン・バケンです。

頂上までの道はちょっとした山登り。

山頂までは健脚で大体15分くらいでしょうか。

中腹まで駆け上がってきたところで、まさに太陽は沈んでしまいました。

間に合わなかった、けど、とても綺麗だ。



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山頂の寺院にたどり着いた頃にはご覧の通り、あたりはすっかりトワイライト。

なんとも少し、遅すぎましたね。

でも、アンコール・トムと、南大門と、そしてこの道中と、さまざまなスポットで何回も夕日の美しさを目撃できたので良しとします。

みんな夕陽が沈む前に登り、頂上でサンセットを待ち構えていたのでしょう。出遅れた私たちが登る頃には、サンセットを観終えた観光客がゾロゾロと下ってきていました。



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ただ、薄紫に染まる空にぽっかりと浮かぶお月様を発見。

夕陽が沈んだ後、観光客は皆山を降り、丘の上には月と私たちだけ。

なんと心地の良い静寂でしょう。



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昼間の暑さも忘れる、涼しい風が頬を撫でます。

静かで穏やかな、瞑想の時間。



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さて、暗くなってきたのでそろそろ山を降りましょう。

さようなら、アンコール遺跡。

お月様、お見送りありがとう。




晩御飯は屋台メシ

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街の中まで戻ってきたところで、お待ちかねの晩御飯。

色々と歩き回ったので腹ペコです。

今夜はPUB STREETの目の前にある、馴染み深いコンビニの前の屋台でご飯にします。



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良い匂い・・そしてメニューのビジュアルからすでに美味しそうです。

見たところメニューはFried Noodle(焼きそば)、Rice Noodle Soup(米粉麺スープ)、Lok Lak Fried Rice(ロックラック飯)、Fried Rice(焼き飯)の4種類の様です。

私たちは米の気分だったので、Lok Lak Fried Rice(ロックラック飯)、Fried Rice(焼き飯)を頼みました。



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待つこと数分、途轍もなく良い匂いを放ちながら運ばれてきたのがこちら、Lok Lak Fried Rice(ロックラック飯)。

ロックラックはカンボジアでは定番の料理で、甘辛い牛肉炒めです。

日本人にも馴染みのあるこの甘辛いタレの味が、お肉と下の野菜と、白米に染みて、もう最高です。

これだけでも間違い無いのに、そこにさらに目玉焼きがのって、これで500円だなんて信じられません。



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そしてこちらのFried Riceも最強のメニュー。

私たちは今回の東南アジア旅で良く焼き飯を頼んだのですが、カンボジアの焼き飯が何故だか本当に美味しかったのを覚えています。

お米の種類でしょうか、パラパラで、味付けもよく、本当に絶妙に美味しい。

焼き飯は基本どこで頼んでも美味しいのですが、その中でも何故かカンボジアの焼き飯は美味しかったのです。



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よく歩き、冒険し、たくさん汗をかいた後、夜風を浴びながら飲むビールは美味しいんだろうなあと、飲まない私は想像するばかりです。

アンコール遺跡群を満喫した、長い長い2日。

今日もぐっすり眠れそうだ。

明日に備えて、おやすみなさい。





旅のスケッチ

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圧巻だったなあ、ベンメリア。


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地上のラピュタ。


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美味しすぎたランチのお店。


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なんて美しい料理だろう。


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ビールとなおちゃん。
今日も1日運転お疲れ様でした。




夫婦東南アジア旅Day.21🇰🇭前編〜地上のラピュタ!カンボジアの忘れ去られた古代遺跡”ベンメリア”を探検する、神秘体験〜



夫婦東南アジア旅Day.21
今日も昨日に引き続きアンコール遺跡をまわります。



今回訪れた遺跡が本当に息を呑むような絶景続きの場所で、ブログに載せて皆さんとシェアしたい写真がとても沢山になってしまいました。

これでも厳選したのですが、今回の写真枚数が多くなりますので、どうぞギャラリー感覚でお楽しみください。

また、遺跡探検へ出かける際の注意点や持ち物等も載せておきますので、よかったら参考にしてみて下さい。




屋台の焼きバナナと芋のパンケーキで朝ごはん


さて、今朝は朝ごはんを求めて地元民で賑わう市場「Phsar Leu Thom Tmey」へとやってきました。

賑わうマーケットの中で私たちの興味を引いたのは、こちらの屋台の焼きバナナと芋のパンケーキ。




炭火の香ばしく、そしてほのかに甘い、何ともいい香りが漂ってきます。




おじちゃん達もみんな優しい素敵な人たちで、英語は通じなかったのですが、笑顔とジャスチャーでとても気持ちの良いコミュニケーションをとってくれました。

バナナはかなりもっちりしていてほのかに甘い。
芋のパンケーキも素朴な甘さと優しい味で、スナックに丁度いい感じでした。




カンボジアの大自然の中をドライブ


さあ、おじちゃん達とバナナに元気をもらったところで、今日は少し長めのドライブです。

森の奥深くに眠る太古の遺跡”ベンメリア”へ行くために、市街地から約60km北東へ、バイクで片道およそ1時間半の旅が始まります。




それにしてもカンボジアの田舎道はこの上なく気持ちが良いです。

赤土の色に、青い空と鮮やかな緑を揺らす雨季の木々達がよく映えます。




カンボジアの田舎道を走っていると、かなりの確率で色々な動物達に遭遇します。




車道の真ん中で全く避ける気もなく昼寝を決め込むわんちゃん。

平和です。




カンボジアの民家も絵になります。

どのお家も、一階はガレージの様な作りになっていて、そこでハンモックに揺られたり、火を起こして食事の準備をしたりしている人たちをよく見かけます。

雨季の洪水対策でしょうか?




とても良い色合いだ。




こっちにも牛さんが。




青空の下、まっすぐ伸びる道が気持ちいい。




このお家は工事中の様です。

この猛暑の中、レンガを一つ一つ手で積み上げていく職人さん達。

本当にお疲れ様です。




はぁ、いいお天気だなあ、

なんてぼんやり景色を眺めていると、あっという間にすぎていく1時間半。



ただ、所々舗装されていない道もあり、かなり砂埃が襲いかかってくるので、バイクでドライブする場合、サングラスは必須です。




“地上のラピュタ”神秘の遺跡ベンメリア


このベンメリア、実はアンコールワットよりも古い遺跡なのです。

1432年にクメール王朝が滅んでからずっと密林の奥で眠りつづけ、1860年にフランスの植物学者アンリ・ムオによって遺跡の一部が発見されたことにより、再びこの世に戻ってきたまさに神秘の遺跡です。




私たちは1時間半のドライブの末、ベンメリア入り口へ辿り着きました。

入り口には車もバイクもトゥクトゥクの姿もないので、私たちの他には誰もいなさそうです。

入り口のおじさんに、アンコールパスを見せて入場します。




これはちょっと面白かったので記録にとシャッターを切った一枚。

ゴミ箱として利用しているようで、同じ入れ物をいくつも見かけました。

ちょっとオシャレじゃないですか?




奥へ進んでいくとまず姿を現したのが、この崩れ落ちた遺跡の姿。

崩れやすくなっているのか、登らないでねと看板があります。




これは想像を絶する、全くの別世界です。

崩れ落ちた苔むす瓦礫の山と、その隙間から大きく伸びて行くガジュマルの木々。

初見からもうすでに圧倒されました。




あまりの広大さにどこから見てまわって良いものか・・・

とにかく周りからぐるっと見て歩くことにします。




このベンメリア、何という素晴らしい体験でしょう。

まるでインディ・ジョーンズにでもなったかの様な気分です。

ジャングルの奥深くに眠る古代遺跡、未開の地を探検していくような、そんなわくわくとスリルがあります。




なぜこの場所が他の遺跡に比べてこんなにも退廃してしまっているのかというと、それにはカンボジアの内戦〜ポル・ポト政権による長い闇の時代に関係しています。

実は遺跡自体は発見されていたものの、遺跡内には内戦時代の地雷が数多く残されており、誰も足を踏み入れる事ができなかったと。

地雷の撤去が終わったのは2001年。




今では観光地として多くの人々が訪れていますが、他の遺跡に比べ、人の手の介入がだいぶ遅くなったため、退廃が進んでしまった様です。




しかし、だからこその、この不思議な空間。

人の手が入っていないからこそ、神秘的な世界がここにはあります。

瓦礫の上は苔むし、そこから植物が根を張り、芽を伸ばし、瓦礫を覆って成長して行く。

まるでこの空間だけ時間が止まっているかの様な静寂があります。




足だけ残ったシンハ。

シンハも苔に覆われて、森と一体化しています。




この青々とした苔。

水々しい命の色。

これは一年を通してもこの時期、雨季にしか見られない美しい世界です。




タ・プローム遺跡の世界観も良かったのですが、私たちはここへ来て圧倒されてしまいました。

ベンメリアは別格です。




枝を伸ばしこの空間を飲み込んで行く大樹達の中を歩いていく様は、まるでジャングル探検です。




王朝が崩壊した後、人々から忘れ去られた遺跡。

長い長い年月の中で、苔むし、植物が芽を出し、木々は成長し、そして遺跡を飲み込んで行った。

実はこの遺跡が崩れているのは、内戦や自然災害の影響などではなく、この自然の力によって侵食され、崩れ落ちたと言うから驚きです。




遺跡観光、というものを超えて、自然の脅威、そして説明しきれない神秘を目の当たりにする。

そんな場所です。




この子達も恒例の写真撮影。




崩れた遺跡の中、ひっそりと、立派な大樹の足元に、仏陀が祀ってある姿はとても印象的です。




崩れた先から、どんどん芽を出す緑の命達。

人の手が入らなければ、数十年後はもうすっかりと森の中に飲み込まれてしまいそうです。

そして個人的には、そんな姿も見てみたいな・・・と思ってしまいます。




森なのか、遺跡なのか。

文明が自然に飲み込まれて行く。




この場所こそが、地上のラピュタです。




この大いなるものを目の前に、写真を撮る手が、止まりません。





雨季にしか見られない美しい光景


見て下さい、この美しい空間を。

雨季の影響で大きな水たまりができ、まるで神話に登場する水の都ような光景です。




乾季には見られない景色でしょう。

雨季の雨を浴びて、植物達は嬉しそうに、一層青々と、光の中で葉を揺らします。




青々と生い茂る森が、より一層この遺跡を神秘的なものにするこの季節。

ベンメリアへ来るなら、是非雨季をお勧めします。




こんな景色、見た事ありますか?

ラピュタやインディ・ジョーンズのような世界が、まさに目の前に広がっています。




石を渡って、この水の都を探検です。




あらゆる場所で大きく根を張り、枝を伸ばすガジュマル達。



何という生命力。




ただただひたすらに、静かな空気が漂っています。





真っ暗な回廊

わずかな光しか差し込まない、真っ暗な回廊がありました。

入り口も瓦礫で覆われかけています。




中は少しひんやり。

内部は割と綺麗な状態で残っています。




まるでこの空間だけ昔のまま、時間が止まっている様です。





絶景・森の遺跡を上から眺める


遺跡の中央エリアは、観光客用に通路が整備されているので、木の通路を歩きながら、遺跡の全体を見渡す事ができます。




外側から探検していた私たちは、探検の後半になってこの通路を発見。

ここからは、また違った景色が楽しめます。




ジャングルの中を歩いているような雰囲気があります。




これは圧巻。

どこか現実離れした光景に、まるで違う惑星に迷い込んでしまったかの様な感覚に陥ります。




本来生き物の持つ、生命力の強さを感じずにはいられません。




遺跡の中央部のこの景色。

この興奮と感動を言い表す言葉は見つかりません。

鳥肌が立つほど美しいです。




実はこのベンメリア、アンコール・ワットと同じくらいの大きさがあるのではないかと言われているそうです。

環濠は何と周囲が約4kmを超えると言われており、容易にイメージできないほどのスケールです。




12世紀中頃に建てられたベンメリア。

当時の人々は一体どうやってこんなにも巨大な建物を作ったのでしょう。




まるで物語の世界に迷い込んだかのようなこの遺跡を夢中で探検し、気づけば3時間が経過していました。

迷路のようなこの遺跡、一体自分たちが何処を見て何処を見ていないのかさえも分からないため、確実に全部は回りきれなかったでしょう。

これは半日滞在しても見切れないほどの魅力とスケールです。




幸運にも、コロナの影響で結局すれ違った観光客は1組だけ。

警備員らしき人もおらず、本当に自由に遺跡を歩いて回れました。

こんな状況でなかったら有り得ない事だと思います。




こんな場所がこの地球に本当存在しているんだ・・

そんな気持ちになるような空間。




遺跡の周りには見事な蓮池もありました。

ベンメリアは本来、ベン(池)メリア(蓮の花)。つまり蓮の池という意味だそうです。





帰る前にもう一度正面の入り口から写真を。




後ろ髪を引かれる思いで、この子達も最後にもう一枚。





ベンメリアの注意点


今でこそ観光地として有名なベンメリア遺跡ですが、実はこの場所に人が足を踏み入れることが可能になったのは2001年以降です。

それ以前は、内戦時代に埋められた地雷がまだ遺跡付近に残っていたため、一般客が立ち入ることができませんでした。

ベンメリア周辺の地雷撤去は完了しておりますが、あまり道から離れて奥へ行くと、まだ残留地雷が残っているという話を聞きます。

残留地雷を警告する赤い看板を見かけたら、絶対に近寄らない様にしましょう。




また、東南アジアの気候は高温多湿。

カンボジアも例に漏れずかなりの猛暑です。

広い遺跡の中は、日陰のない場所もあります。

ついつい遺跡探索に熱中していると飲み物を飲む事を忘れがちになってしまいますが、こまめな水分補給を忘れずに。




飲み物、帽子、サングラス、日焼け止め、そして雨季の場合は突然のスコールに備えてカッパを持ち歩こことをお勧めします。

雨宿りできる様な場所が見つからない場合も多々あります・・・

また、私は暑さに備えてベトナムで購入した扇子をずっと持ち歩いていました。

折りたためてコンパクトに持ち運べますし、東南アジア旅中、私は使いまくっていました。




後は、歩きやすい靴と動きやすい服装で!

是非、遺跡探検を存分に堪能して下さい。





赤土の道を走る。カンボジアの原風景。

帰りも田舎道をバイクで帰ろう。

カラッと晴れた青い空に、湿って色鮮やかに映える赤土。




この色合いこそが、カンボジア。




うん、とても良い。




カンボジアの原風景。

優しくて、明るくて、穏やかで、草木と土の匂いがする。

さあ、街まで帰ろう。





旅のスケッチ


ベンメリア遺跡




良いなあ、カンボジア







夫婦東南アジア旅Day.20 カンボジア🇰🇭アンコール遺跡を巡り、クメール伝統舞踏”アプサラダンス”に心を奪われる一日〜

 

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2022年10月2日
夫婦東南アジア旅Day.20



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さて、今日はボリューミーな1日となる予定。

アンコール遺跡群”Ta Prohm (タ・プローム遺跡)”と”Angkor Wat(アンコール・ワット)”をバイクでまわり、夜にはクメール舞踏を観に行きます。

クメール文化にどっぷりと浸かる1日の始まりです。



ホテルでレンタバイクを借りる

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時刻は8:30。

アラームよりも先に、シェムリアップに降り注ぐ太陽の日差しに起こされた朝。

のそのそとベッドを抜け出し、長くなるであろう1日に備えて準備をします。

今日も暑くなるであろうシェムリアップ。

飲み物に帽子とサングラス、そしてスコールに備えてカッパをリュックに押し込みます。



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今日の私たちの相棒はこちら、HONDAの白いスクーターです。

バイクホテルでレンタル。1日あたり$15、日本円で2,175円程です。

カンボジアでは、バイクの貸し出しをしているホテルが多かったので、レンタルバイク屋さんを探す手間も省け、なにしろホテルから出発して乗って帰ってこれるので移動が楽でした。

さて、出かけるよ。




カンボジアのセブンイレブンで朝ごはん

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ホテルを出てまず私たちが向かった先は、アンコール遺跡群ではなく、セブンイレブン。

現地のコンビニやスーパーチェックは、私たちの旅の楽しみのひとつ。

カンボジアのセブンイセブンには、ホットサンドが売っていました。

フローズンドリンクバーのマシンもあったので、せっかくなので何やら鮮やかな色をしたフローズンドリンクとホットサンドを朝ごはんに購入。



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今回はハムチーズ的な王道ホットサンドと、東南アジアらしくパンダンリーフで色付けされた、甘いクリームのホットサンドの2種類をチョイス。

レジで温めてくれるので、サクサクほくほく。

お味は恐らく、ご想像通りの”ホットサンド”お味。


腹ごしらえが済んだので、甘いフローズンドリンクでも飲みながら、今度こそアンコール遺跡群へ向かいましょう。




アンコール遺跡群チケット販売所

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市街地からバイクで走ること20分弱。

アンコール・ワットをはじめとするアンコール遺跡群へ入場するにはチケットが必要なため、まず「アンコール遺跡群チケット販売所」に立ち寄ります。

かなり大きな、そして綺麗な建物で、入ってすぐの場所にチケットカウンターがずらりと並んでいます。

ここで私たちが購入したのは1日券。

ただ、実はこの2021年〜2022年の間、コロナ禍での特別措置として、チケットの有効期限が約2倍になるという何とも幸運なキャンペーンが実施されていました。

なので、1日券を購入すると、2日間自由にアンコール遺跡群を巡ることができたのです。

なのでこのチケットは2022年10月2日〜10月6日までの間、通しで2日間有効なチケットとなります。



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チケットの発行手続きは結構しっかりしていて、パスポートチェックと顔写真の撮影の後、顔写真入りのパスが発行されます。

裏面はこのような感じに数字が並んでいます。

遺跡の入り口付近にて「チケット見せて」と声を掛けられるので、言われるままにチケットを見せると、チケットをもぎる感じで、穴あけパンチで番号が抜かれて行きます。

チケットをもぎらず通してくれる場所もあったので、そのあたりは割と適当です。

1日券は大人ひとり$37、日本円では5,365円。

通常なら2日券は$62なので、とてもありがたかったです。

カンボジア在住の人たちは、この期間を利用して、結構アンコール遺跡群を巡っていたようです。





密林の奥に眠る寺院、タ・プローム遺跡(Ta Prohm)

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チケット販売所から森の奥へと向けてバイクを走らせること約15分。

ひとつめの目的地「タ・プローム遺跡」へ到着しました。

この遺跡へと誘う、苔むした門の上で微笑むお顔が印象的です。

バイクを停めて、神秘の世界へと足を踏み入れて行きましょう。



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上を見上げると木漏れ日。

森と一体化しているような場所です。



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門をくぐれば、林の奥に遺跡が見えます。

この遺跡は12世紀の後半に当時カンボジアを統治していた国王ジャヤヴァルマン7世によって建てられた巨大な仏教寺院で、王国が崩壊して以降は、この森の中でひっそりと眠り続けていたそうです。



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遺跡の入り口で、シンハとナーガがお出迎えをしてくれました。



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シンハとナーガとなおちゃん。



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永い永い、時間の流れを感じさせる、崩れかけた寺院。


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この広い遺跡の中、私たちの他に観光客はほとんどいません。



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森のざわめきしか聞こえない、静かなこの空間に、崩れ落ちた屋根や壁から光が差し込みます。



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遺跡の中にいるのか、森の中にいるのか、

とても神秘的な空間。



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当時はこの寺院中に刻まれていたであろうレリーフは、ほとんどが風化により掠れ、苔むし、消えてしまっていますが、中には風化しつつも残っているものが。

これはアプサラ(カンボジアの女神)のレリーフです。



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滑らかで美しい曲線。



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これぞ遺跡探検。

こんな場所を自分達だけで自由に歩いてまわれるなんて、こんな最高な探検他にありますか?



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コロナの影響で、ほぼ貸切。

写真も取り放題です。



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光が差し込むと何と美しい。



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どこを切り取っても絵になります。



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天空の城ラピュタの世界そのものです。



遺跡を飲み込む巨木達

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これぞ圧巻の光景です。

タ・プローム遺跡の奥の方まで歩みを進めると、遺跡を飲み込まんとするガジュマルの一種である「スポアン」の大樹に出会えます。



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樹齢300〜400年にもなるこの大樹達は、まるで遺跡と一体化しているかのように根を張り伸ばし、石畳を崩し、取り込み、大きく大きく伸びています。



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王国が崩れ落ちた後、永い年月をかけ自然に飲み込まれ、森と一体化したクメールの文明。

退廃的な美しさを感じずにはいられません。



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森なのか、文明なのか。



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過去の優雅な文明と、退廃的なもの寂しさと。

人では決して作れないこの美しい遺跡に、感嘆のため息が溢れます。



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森の奥深くにて、今もこうして静かに眠り続ける遺跡。

目を閉じて、森の香りと遙かな刻の流れに想いを馳せます。



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森の奥の小さな池。



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お猿さんも自由に遊びに来るようです。



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1時間半ほどでしょうか、時間を忘れ、今自分たちがいつの時代にいるのかも忘れ、あっという間の時間でした。

再びあのクメールの微笑みをたずさえた門をくぐり、今度は現実世界へと戻ります。



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寺院を出ると、その向かいには湖が広がっていました。

湖に向かって深呼吸。

何とも不思議な時間を過ごしました。



世界最大の仏教寺院”アンコールワット(Angkor Wat)”へ

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タ・プローム遺跡の世界観を味わった後は、アンコールワットへ向かいます。

カンボジアの内陸部に建てられた世界最大の仏教寺院。

なんとその大きさは、東京ドームでいうと約40個分と言われています。



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タ・プローム遺跡からバイクで15分程で、アンコールワットを取り巻く、大きな環濠が見えてきました。

当時はこの環濠にはワニが放されていたらしいです。

流石のアンコールワット。
観光客の少ない今の時期でも、なかなかの賑わいで駐車場も混み合っていました。

駐車場にバイクを停めて、歩いて遺跡まで向かいます。



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遠目でもわかるこのアンコールワット特有のシルエット。

テレビや旅雑誌などのメディアではよく見かけますが、実際にこの目で目撃できる日が来るとは感慨深いものがあります。



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世界最大の仏教寺院というだけあり、まず敷地から広大です。

寺院の内部へ入るまで、庭というには広すぎる距離を歩いて寺院へと向かいます。



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寺院へと伸びる、長いまっすぐの一本道。


多くの観光客の姿は見られますが、きっとこれはアンコールワットにしたらかなり閑散としているのではないでしょうか。

コロナの影響がなければ、人で溢れかえっているんだろうなあ。



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アンコールワットと記念写真を撮る、旅する柴犬達。



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長い一本道を抜けて、いよいよ寺院の中へと入って行きます。



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ちなみに出入り口は何ヶ所かあります。

後でじっくり探検してみることにします。





圧倒的な壁画

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曇り空の下、中はややひんやりとしています。

外が暑かったのでありがたいです。



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寺院の内部でとにかく凄まじかったのは、この美しい壁画達です。

アンコールワットは、遥か昔にインドより伝えられたヒンドゥー教の宇宙観を表現した寺院です。

当時の王がヒンドゥー教のヴィシュヌ神を篤く信仰していたため、ヴィシュヌ神へ捧げる寺院として、そして自らをも地上の神と知らしめるために、この壮大なスケールの寺院を造らせたと言われています。




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壮大なのはスケールだけではありません。

とにかく凄いのがレリーフ状の壁画です。

ありとあらゆる壁に、ヒンドゥー教の物語がまるで絵画のように展開されています。

神々の戦いや乳海撹拌、ラーマーヤナなど、膨大な神話の物語が内部の壁の隅から隅まで刻み込まれていて、じっくりと全部を見てまわるなんてそれこそ気の遠くなるような話です。



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アンコールワットは約30年かけて造られたと言われていますが、これだけの緻密で美しい壁画を彫り上げるには30年でも足りる気がしません。



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中の回廊はそんなに複雑な作りではないのですが、とにかく広いので迷路のようです。





「神の領域」へと登る

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実はアンコールワット、1階だけかと思いきや梯子のような急な階段をのぼって2階へと上がることができました。

階段の高さは何と13m。

こちらは「神の領域」とされる神聖な場所であるため、脱帽し、肩の見える服を来ている方はストールなどで肌を隠すことがルールとなっています。



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13mもの高さにある2階からは、ずっと遠くまでカンボジアの大地を見渡すことができます。



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アンコールワットが建てられたのは12世紀初頭。

これだけの建物は、かなり異彩を放っていたに違いありません。



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当時はこの場所をどんな風に人々は行き来していたのでしょう。



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中をもう少し探索していきます。




デヴァター像のレリーフ

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内部の装飾は、壁画だけではありません。

当時宮廷に仕えていた女性達をモデルとした、”デヴァター”のレリーフもかなりの見ものです。

ひとりひとり髪型も表情も違うデヴァター達が、ずらりと並ぶ光景はこれもまた圧巻です。



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クメールの彫刻は、なんと柔らかい表情をしているのでしょう。

カンボジアの高温多湿な気候の下では、木彫の像は直ぐに風化してしまうため、クメールの人々は古来より石造の技術に長けていた様です。

比較的柔らかい石を使い、彫刻を施しているらしいのですが、それにしても素晴らしい技術です。

その土地で生きてきたからこその技なのでしょうか。



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装飾に紛れて、こんな可愛らしい像が。

これはヴィシュヌ神でしょうか?



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ハヌマーンも発見です。

芸の細かい装飾についつい魅了されて、日が暮れてしまいそうです。



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この壁画は、アプサラの踊る姿を描いたものでしょうか。



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こちらの壁画は消えかかっていましたが、何とも魅力的な絵でした。

当時は壁一面このように鮮やかな極彩色や金箔で包まれていたと言われています。

風化によって色は剥げてしまったため、今の姿からは全く想像がつきませんが、できることなら当時の黄金色と極彩色に輝く姿を見てみたいです。





美しい中庭

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中庭のような場所に出ました。



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この広々とした四角い場所には、当時は水が張られていたと言われています。



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ゆらゆら、キラキラと、光を反射して揺れる水面。

この石造りの寺院の中にぽっかりと現れる池を思い浮かべると、それはさぞかし美しかったことでしょう。

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それにしても、どうやってこの場所まで水を引いていたのでしょう。

太古の人々の知恵と技術には、驚かされることばかりです。



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こちらは、壁を背にしてドン、と胸をたたくと、ド〜〜ンと大きな音が返って来るという不思議な空間のようです。

これは他の海外の観光客の方がガイドさんに説明してもらっている所を、偶然ふむふむ、と盗み聞きさせてもらいました。

今度は私たちもガイド付きでじっくりまわってみたいです。




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とにかく広大すぎて全てをじっくりとは見て回れず、ところどころ流し見してしまった部分もありましたが、この作り込まれたスケール違いの寺院にはとにかく圧倒されました。



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最初に訪れたタ・プローム遺跡とはまた全然違う魅力があったアンコールワット。

奇跡の文明とも称される、東南アジア内陸部の巨大王国。

それは偶然に生まれたものではなく、そこには当時の驚くべき知恵と技術が詰まっていました。

激しい乾季と雨季を繰り返すこの土地で生活する人々にとって、日照りや干ばつ、または洪水の中で、安定した穀物の栽培や食料の調達は大きな問題でした。

当時の王朝は、この地の地形を理解し、それを巧みに生かし、何世紀もかけて数百キロにも渡る水路や貯水池を整えることで、乾期と雨期の水の問題を上手にコントロールし、豊かで安定した米の収穫を可能にしました。

この巨大な寺院は、その技がぎっしりと詰まった、まるで文明の宝物の様な気がします。



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実際に足を運び、その場所を見て、感じたことで、今までとは違った意味で「アンコールワットって、すごい・・・」と感じた今日。

カンボジア人らしき人達も、家族でクメール装束に身を包み、アンコールワットを訪れていました。

クメールの歴史、何とも面白いです。

今度はぜひともアンコールワットにて朝日を見てみたいです。





土砂降りの中のマーケット

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さて、シェムリアップにも地元の人たちが通う大きなマーケットがあるとのことで、こちら「サマキ市場」へやってきました。

そこへ、タイミングよく激しいスコールが。



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場所はPUB STREETの向かい側。



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バイクのお兄さんも、小さな屋台の下で雨宿り。



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私たちは雨宿りがてら、マーケットを見て回ります。

中はなかなかの広さで、バイクやトゥクトゥクも自由に走り回っています。



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山積みの果物と野菜達。



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みんな暇そうに、降り頻る雨をぼーっと眺めています。



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東南アジアの屋台で見かけるこのてんこ盛りのバナナ、いつ見ても惚れ惚れする光景です。



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ここにもバイクでマーケットを走り抜ける人を発見。



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手作りチェーのお店!

カラフルな袋がたくさん積まれていて、なんとも美味しそうです・・・



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お花屋さんもありました。

雨の中、蓮の花を編んでいるお姉さんがいます。

仏陀への献花を編んでいるのでしょうか。



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これは籠屋さん。



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雨が降ろうが関係なく、ワイルドに鶏を捌いているお姉さん。

東南アジアを旅していると、その土地の気候とともに暮らす人々の逞しさを感じます。

明日の朝、雨が止んだらもう一度ここへ来て、今度は朝ごはんをゲットしてみようと思います。





クメール伝統舞踊が楽しめるレストラン

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アンコール遺跡をまわった長い1日でしたが、それに負けず劣らずのメインイベントが今から始まろうとしています。

クメールの伝統舞踊を見てみたかった私たちのために、プノンペンで会ったカンボジア人のバンダが、クメール舞踊のショーが観られるレストラン「Amazon Angkor Restaurant」を予約してくれたのです。



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料理は決められたコース料理なので、まずは飲み物を選び、キョロキョロと辺りを見回しながら席で待ちます。

なおちゃんはビール、私はバナナジュースを頼みました。

どうやらショーの開始時間19:30からのようで、到着した人から先にお料理が運ばれてきている様です。



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しばらくすると、まずはポタージュスープが運ばれてきました。



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お次はちょっとしたサラダと揚げ春巻きのプレート。



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私の後ろの席に団体の観光客の姿もありました。

ステージ上では着々とショーの準備が進められています。



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こちらがメインディッシュ。
串焼きのチキンとライスです。

さて、私たちのテーブルにメインディッシュが運ばれてきたところで丁度ショーが始まりました。




女神の舞、アプサラダンス

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まず最初から息を飲みました。

耳心地の良い音楽と共に、美しい衣装に身を包んで登場した華やかな女性達。

その動きのなんとしなやかで美しいこと。



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指先、足先まで洗練されたクメール舞踊特有の動きに魅了されます。

手足の指がそり返る様な独特な動きや、重心を下におく独特な姿勢は、”蛇神ナーガ”を表しているという説もある様です。

滑らかな動きの中にある緩急が、なんとも言えない美しさに繋がっています。



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それぞれの衣装も煌びやかでとても綺麗です。

踊り子さん達が頭の上に被っている金銀に輝く高い冠は、蛇神ナーガや宇宙の中心にあり、神々が住むと言われている”須弥山”などを表現している様です。



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私はこのお姉さんに一目惚れ・・・

これまでに観たことのない、クメール舞踊特有の滑らかな動きと、巧みな目線の使い方がとても魅力的です。




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手や足、胴体などの動きはそれぞれがきちんと意味を持ち、その型は何と4千種類以上あると言われています。

このお姉さんの指先の形にも意味があり、蕾が生まれ、花が開き、果実が実り、そして花が閉じるような指先の動きは、植物の命や宇宙の循環を現している様です。

この独特な動きができる様に、指先や手首の関節をやわらかくしなければならないため、踊り子さん達は小さな頃から毎日練習を重ねるそうです。



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そもそもカンボジアの伝統舞踊とは、アンコールワットに伝えられる踊りで、当時は神々や王に舞踊や音楽が奉納されていました。



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踊りの中で表現しているものは、クメール民族独自の宇宙観です。

大いなる自然や自分達の祖先への祈りであったり、仏教やヒンドゥー教の神々へ捧げる儀式であったり、彼らにとっては宇宙と繋がるとても大切な踊りなのです。




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これはカンボジアの民族舞踊ココナッツダンス。

半分に割ったココナッツの殻を使い、リズミカルにカチャカチャという軽快な音を鳴らしながらアップテンポのリズムで男女の若い踊り手達が楽しそうに踊ります。



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観ていると思わずこっちの体も揺れ出すような、楽しい踊りです。



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こちらはインドの古代物語「ラーマーヤナ」のワンシーンをもとにした踊り。

ハヌマーンと人魚の物語です。



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こちらも民族舞踊、漁師のダンスです。

魚の捕りカゴを持って踊る男女の踊り手達。

カンボジアの伝統的な漁をコミカルに表現しています。

途中で少年と少女の初々しい恋のかけひきの様子も描かれていて、とても可愛らしい踊りです。



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そして、クメール伝統舞踊といえばこちら「アプサラダンス」です。

天女たちが、花々が咲き乱れる庭園で遊ぶ様子を表現したこの美しい踊り。

こちらの白い衣装の女性がお姫様で、この踊りの主役です。




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私の推しのお姉さんではありませんか・・・!




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お姫様を取り囲むのは侍女達。



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頭の先からつま先まで、一ミリの抜かりもない、完璧な美しい舞でした。



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最後に写真も撮っていただきました。



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私も推しのお姉さんの横で記念写真・・・

美しすぎてドキドキしました。

本当に見たこともないくらい特別で素敵な踊りだったので、是非ともこれは皆さんの目で見てほしいです。

カンボジアへ行った際にはプランのひとつに入れてくださいね。



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お店の入り口にもこんな像が。



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ハヌマーン!

クメールの文化と歴史にどっぷりと浸かった一日でしたが、まだまだ終わりではありません。

明日も引き続き、アンコール遺跡をまわっていきます。




旅のスケッチ

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タ・プローム遺跡


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美しすぎたアプサラダンス




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指の動きの意味はこんな感じ




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土砂降りのマーケット








夫婦東南アジア旅Day.19 カンボジア🇰🇭シェムリアップ~可愛いカフェに雑貨、伝統的なクメール料理、そして素敵なチョコレート工場に出会う一日~



2022年10月1日
夫婦東南アジア旅Day.19

気持ちの良い青空が広がりました。


今日はカンボジアのシェムリアップを歩いて周ります。



蛇皮のフルーツ?「サラク」で朝食

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おはようございます。

今日はまず、先日プノンペンのイオンで買っておいた「サラク」という果物を朝ごはん代わりに食べたいと思います。

見た目の通り、皮はまるで蛇のように硬く、乾燥した感じです。


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パリパリの皮は剥きずらいですが、ぺりぺり剥がしていくと、中からなんと白く綺麗な実がひょっこり顔を出しました。

ライチやロンガンのような感じなのかな?と思っていましたが、齧ってみると、少しシャリっとした食感で、さっぱりとした甘さ。

例えるならりんごが近いような気がします。

果物好きの私にとっては、食べたことのない果物に出会うのも旅の楽しみの一つです。



緑あふれる素敵なカフェ「The Bean Embassy, Cambodia」でブランチを

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10時前、ホテルを出発。

カラッと晴れた今日は、物凄い日差し。

強い太陽の光を浴びて、街は一層鮮やかに見えますが、人間はとても暑いです。


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本当に鮮やかな景色。

日差しの中、緑が光って見えます。


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歩いて30分弱、汗だくになりながら、ようやくお目当てのカフェに到着しました。

昨夜、ゆっくり作業ができそうな良い雰囲気のカフェを探していたところGoogleマップで発見したのがこちらのお店、”The Bean Embassy, Cambodia”です。



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入り口からとても素敵です。

木目の落ち着いた温もりと、白の清潔感と。

そして緑があることで、何故だかとても呼吸がしやすい気持ちになります。


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二階席も風通しが良くて、とても気持ちがよさそうです。


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入り口でオーダーをしてから、私たちはせっかくのいいお天気なので、一階のテラス席に座ることに。



こだわり抜かれた美味しいコーヒー

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しばらく風通しの良い陰日向で日向ぼっこをしながら待っていると、素敵なコーヒーが運ばれてきました。

私が頼んだのはホットの”Flat White”です。

店内で豆をローストしているという、珈琲に対するこだわりが感じられるこのお店。

Flat Whiteもエスプレッソのしっかりとした美味しさが感じられました。

重厚感のある木のプレートと、ティースプーンにちょこんと乗ったブラウンシュガーから、なんとも温かいおもてなしを感じます。


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なおちゃんが頼んだのがこちら、アイスの”Flat White”です。

こちらもきめ細かくフォームされたミルクの口当たりがとても滑らかで、エスプレッソとの相性抜群。

暑かったので本当に美味しいです・・・

他にもたくさんのビバレッジがあり、アボカドコーヒーというドリンクもありました。



フードメニューも充実、お得なBreakfast Set!

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美味しいのはコーヒーだけではありません。

実はこのお店では朝7時〜11時までモーニングサービスを提供しています。

それは”カレーヌードル”か”クイティウ”と、お好きなコーヒードリンクとのセットで$4.50という、なんともお得なモーニングセットなのです。

クイティウとは、カンボジアでよく食べられている朝ごはんです。

さっぱりとしたスープに、米粉の細麺と何種類かの具材が入った、とても食べやすい老若男女に愛されそうな麺料理。

わたしはクイティオのセット、なおちゃんはカレーヌードルのセットをいただきました。

カレーヌードルの方は、ココナッツベースのマイルドなカレー。

どちらもとても美味しかったです。


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日差しが降り注ぐ、明るいテラス席。

みんな作業をしたり、友人や家族とゆったりとした午前中を楽しんだりしています。


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店内の席もとても広々としていて、とても居心地の良いカフェでした。

近くに住んでいたら絶対通うだろうな、と思います。


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さあ、心もお腹も満たされたので、暑いけれど帰りも歩いてホテルまで帰ろう。




パタパタと風に揺れる洗濯物

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さて、午後のお出かけに行く前に、溜まっていた洗濯を片付けてしまいましょう。

折りたたみの防水バッグと、大豆から作られた界面活性剤不使用の粉石鹸が、私たちの洗濯道具。

旅中はランドリーなぞなかなか使えないので、いつもシャワーを浴びつつ、自分と一緒に洗濯物もジャカジャカと洗ってしまいます。

このお天気なら、帰ってきた時には乾いているかな。




午後もシェムリアップを散歩

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さあ、洗濯を終えたので、午後もシェムリアップを探索しに出かけましょう。

午後は、素敵なハンドメイド作品のあるマーケットと、チョコレート工場まで歩いてお散歩です。


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カンボジアはとても穏やかで、人通りも交通量もそれほどないため、とてものんびりとお散歩することができます。

ベトナムはとにかくバイクも人も凄くて、特にハノイはその勢いと熱気で目が回りそうでした。

もちろんそれもとても興白い経験だったのですが、やはり私たちはそんなベトナムの後にカンボジアに来たので「あ、歩きやすい・・・!」と感動しました。


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赤土を連想させる赤煉瓦色の壁に、金色の装飾。

青空に揺れる木々の緑。

とてもカンボジアらしい色合いに感じます。




全て作家さんの手作り一点物、素敵な雑貨に出会える”Made in Cambodia Market”

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歩くこと30分。
大きめの通りから小道へと入り、バタフライピーの茂みの奥を覗くと、午後の一つ目の目的地を発見。

緑のトンネルの奥に、隠れるように佇むのが、私が行ってみたくてリクエストしたハンドメイドマーケット”Made in Cambodia Market”です。


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足元にはなんと可愛い、ハートがお出迎え。

このハートが入り口の目印ですね。


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ここ、”Made in Cambodia Market”は、カンボジアの作家さん達が一点一点手作りしたアクセサリーや雑貨、石鹸、アート作品などがぎゅぎゅっと集まった、なんとも素敵なマーケットなのです。

そして、それぞれ一点物なのに値段もそこまで高くないというので、「あ、これさっきのお店でもみたな〜」というお土産じゃなくて、よりユニークでオリジナルなお土産を買いたい人にはもってこいのスポットです。


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ぎゅぎゅっと並ぶ、素敵な作品の数々。

作家さんたちは気さくに声をかけてくれますが、客引きっぽい感じは一切ないので、会話を楽しみながらゆっくりと作品を見て回れます。


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絵画に小物、ストールや洋服、アクセサリーにハンドメイド石鹸、オイル、ハーブ・・・本当に私の物欲が暴走してしまいそうな場所です。

大きなお土産通りやマーケットでは、大体どこも同じようなお土産を取り扱っているので、割と「どこかで見たモノ」が溢れている印象がありますが、
この”Made in Cambodia Market”は、本当に素敵な物達で溢れていたので、タイミングが合うならばぜひ行ってほしい場所の一つです。

そして、何よりも木陰になっているので、ぜひ涼みがてらどうぞ。


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私が”Made in Cambodia Market”で購入したのはこちらの3点、ハンドメイドソープとピアスです。

ニコニコ可愛かったおばちゃんのお店がとても気に入ったので、そこの商品を3つ購入。

ピアスも石鹸もおばちゃんの手作りだそう。

購入した手作り石鹸は、レモングラスの良い香り。

他にも色々なハーブが練りこまれた石鹸がたくさんあって、どのハーブのどの香りにしようか迷いました。

それから、ピアス。
これはよく2つに絞った・・・!と自分を褒めちぎりたい程、どれもとても可愛くて、ピアスの前で15分は悩んでいた気がします。

最終的に1つに絞ろうか2つ買おうか迷った私。
試しに「2個買ったら安くしてくれる?」とおばちゃんに聞くと、「石鹸と3つセットで買ってくれたら全部で$10(1,450円)で良いよ!」とまさかの返答。

こんなに可愛いピアス2つと手作りのハーブ石鹸を買って1,450円は、私の中では確実に安いです。

しかも、一つ一つの正確な値段は残念ながら覚えていないのですが、実質的に元値から$6(870円)程お安くなっています。

え、そんなに、いいの?おばちゃん??

しかも笹のような葉で編んだ、手作りの箱にピアスを入れてくれて、なんとも素敵な出会いとお買い物でした。




シェムリアップに来たなら絶対行きたい!小さなチョコレート工場

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次に私たちが来たかったのがこちらの素敵なチョコレート工場、「WAT Chocolate-TEMPLE OF CACAO CAMBODIA-」です。

こちらの工場、使用するすべての原料が100%カンボジア産というこだわりで運営されています。

しかも製造スタイルが”Bean to Bar”といって、カカオ豆の選別から成型まで、すべてのプロセスを自分たちの工房で行う、徹底っぷりなのです。

店内でチョコレートが買えるということで、早速工場の中に入ってみます。


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ドアを開けた瞬間一気に感じるのは、カカオの良い香り。

そして実はもっとショップ感のある店内を想像していたのですが、これは・・・!本当にチョコレート工場です・・・!

小さな工場の中で、数人のチョコレート職人さん達が作業を進めています。

こんな本格的なチョコレート工場に来たのは初めてだった私たちは、好奇心が爆発して、キョロキョロが止まりません。

いきなりの訪問者だったのに、扉を開けて入ってきた私たちをみんな笑顔で出迎えてくれました。


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お仕事の邪魔をしないようにショップスペースのチョコレートを見ていると、入り口付近でチョコレートをかき混ぜていたお姉さんがなんと親切に話しかけてきてくれました。

「甘いのが好き?ビターな味が好き?ここにはたくさんのフレーバーがあって、それぞれカカオの%が違うのよ。

カカオはモンドルキリという場所のカカオを使っているの。

カカオニブやカカオパウダーも売っているわ。色々な料理に混ぜたりして使ってもすごく美味しいの。

あっちの部屋は、チョコレートを成形する工房。
見て、ああやって型に入れて固めるの。」

お姉さんはとても親切にチョコレートのことやこの工場のことを説明してくれます。

そして「よかったら味見してみない?」と言ってテイスティング用の瓶をずらりと机に並べてくれたのです。


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「どれが気になる?どれでもいいわよ」

というお姉さんの優しさに甘え、私たちはとても沢山試食しました・・

どのチョコレートも、基本的にはカカオの含有量が70%以上のハイカカオのチョコレート。
“香り高い”とはこの事か・・・!という程にカカオの香りが立っています。

どのお味も本当に絶品だったのですが、中でも私たちが惚れ込んでしまったのが「Kampot Pepper Chocolate」です。

Kampot Pepper(カンポットペッパー)とは、カンボジアのカンポット州と、その南隣にあるケップ特別市において、完全有機栽培で栽培されている”世界一美味しい”と称されている胡椒です。

そのお味は唯一無二、こんなに胡椒だけで食べたくなる胡椒が世の中にあるの・・・?と驚きます。

このチョコレートに合うように塩漬けされたカンポットペッパー。

その華やかな風味と味わい、ちょうど良い塩味が、このチョコレートに本当に合うのです・・!


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こちらは“カカオハスク”と言って、いわゆるカカオ豆の皮です。

チョコレートにする際、風味が悪くなるので取り除かれますが、食物繊維がたっぷり入っていたり、ポリフェノールなどの栄養素も含まれているため、煮出してカカオティーとして楽しんだりもできるようです。


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こちらはカカオパウダー。

本当にピュアカカオのみで作られたパウダーで、なんとも良い香りです。


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チョコレートのスプレッドも販売しています。

ここにある商品、全部欲しくなってしまう・・・


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こちらが今、スーパーフードとして注目を集めている“カカオニブ”です。

試食もさせてもらったのですが、香ばしくて歯応えが良くて美味しい!

「サラダやグラノーラに混ぜたりして食べると美味しいの」とお姉さん。

こういう質の良い副産物を販売できるのも、“Bean to Bar”のスタイルでチョコレートを作っているからこそでしょう。

カカオを丸ごと、余す事なく美味しく美しくいただく、愛にあふれた素敵な工場でした。


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私たちが購入したのはこちらの2種類の板チョコです。

単純にチョコレートのシンプルな美味しさが魅力的だったセミスイートチョコレートと、やはり絶対的な、革命的な美味しさを誇ったカンポットペッパー。

パッケージもとてもおしゃれで、色合いもオーガニックを感じさせてくれる優しいデザインです。


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このチョコレートを包む金色や銀色の包装紙って、なんでこんなにもときめくのでしょう・・・!

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中を開けるとこんな感じ。

香りがたまりません・・・・

旅の道中、大事にいただくことにします。

ここは本当に、また行きたいなあ、と今でもどうしても忘れられないお店の一つです。




クメール料理を堪能!メニューの読めない超ローカルな絶品レストラン”ត្នោតទេរ (Thnort Té)”

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辺りもすっかり暗くなった中、民家の間の路地裏を抜け、私たちはなおちゃんがGoogleマップで発見した、カンボジアの伝統料理が楽しめるというローカルレストランにやってきました。

お店の名前は「ត្នោតទេរ (Thnort Té)」らしいのですが、全く読めませんし英語の綴りも発音しづらいです。

こういうお店はローカル感があってわくわくします。


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メニューがこちらです。

ちなみに英語のメニューも見せてもらえたので、英語のメニューと写真を見ながら料理を注文。

とにかく楽しみです。


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届いたのがこちら!

まずはカンボジアの炒飯と、青パパヤのサラダ。

カンボジアの炒飯、実はとても美味しいんです。
お米が日本米よりもサラサラしているからか、お米がパラパラで、味付けも本当にドンピシャで良くて、とにかくどこのお店で頼んでもいつも外れなく美味しいんです。

青パパヤのサラダは酸っぱピリ辛!シャキシャキで美味しい!

中に生の蟹の爪が入っていて、説明するとしたらなんとなく韓国料理の生のワタリ蟹を醤油に漬け込んだ「カンジャンケジャン」のような物が近いのでしょうか。


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見てください、炒飯と比べると明らかに分かる、この青パパヤサラダの巨大さ・・・


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そしてこちらが、私たちがカンボジアで食べてみたかった伝統料理のひとつ「ノンアンサム」です。

コロッケのような見た目のノンアンサム。

中はもち米と豆とココナッツで、ほのかに甘くて、揚げられた衣はカリカリ香ばしくて、中はほくほくもちもちで、優しい味で美味しい〜。

プノンペンで一緒に食事をしたカンボジアの友人から勧められて、食べてみたかったのですが、大満足でした。

ただ、付け合わせのペーストのようなものが、何だったのか未だに謎なのです。

ご存知の方がいたら、ぜひ教えてください。

ちなみに今夜の夕食は飲み物も含めて$14.5で、およそ2,100円。
これだけ美味しくてお腹いっぱいになって2,000円ちょっとだなんて、大満足。

ちなみに、こちらのレストラン、地元の人たちが家族や親戚で集まって、大人数でテーブルを囲んでいました。

おじいちゃんおばあちゃんから小さな子供まで、みんなで楽しそうにわいわい食事ができるお店。

何とも温かい夜でした。




マーケットで購入した布のお披露目

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ちなみにこちらが先日プノンペンのナイトマーケットで購入した布達です。

アンコールワットの模様が織られたシルクのストールは、なおちゃんのお気に入り。

象さん模様の紺色の布もとても素敵で使いやすそうだな、と思い購入しました。

どちらも600円〜700円程で、やはり東南アジアの布、安くて物が良い!

値切り上手な人なら、もっと安く購入することができるのかもしれません。

お土産探しも、旅の楽しみの一つですね。




旅のスケッチ

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シェムリアップの街並み


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The Bean Embassy, Cambodia


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美味しいコーヒー



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世界一素朴で素敵なチョコレート工場


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可愛いピアス達に出会った




夫婦東南アジア旅Day.18 カンボジア🇰🇭プノンペン〜シェムリアップへ長距離バスの旅~PUB STREETへ繰り出す夜~



2022年9月30日

東南アジア旅Day.18



今日は長距離バスに乗り、カンボジアの首都プノンペンからシェムリアップまで移動します。


早々にハプニング!バスに乗れない!?


今朝はハプニングから始まりました。

今日プノンペンからシェムリアップまでバス移動を予定していた私たちは、昨日オンラインで8時45分発のバスを予約。

時刻は8時30分。

ありがたいことにバスは各ホテルぐるっと周り、乗客をピックアップし、最後にバスターミナルで最終乗客を乗せてから発車するということで、バスのピックアップ場所に私たちがステイしていた”Poolside Villa”も入っていました。

これはラッキーラッキーと、昨夜イオンモールで買った美味しいおこわを呑気に美味しくいただいた私たちは、少し早めにフロントへ行き、チェックアウトをしていました。

「今日はどこへ行くんだい?」とフロントスタッフ。

英語が堪能な、スマートなお兄さんです。

「今日はバスでシェムリアップまで行くから、ピックアップを待っているんだよ。8時45分のバスを予約したんだ。」

ニコニコと答える私たちに、怪訝そうな顔をするスタッフ。

「え?このホテルは電話をしないとバスはピックアップに来ないよ?」

・・・・え???

「しかもこのホテルのピックアップ時間はもっと早い。45分はバスターミナルを発車する時間だよ・・・・」

・・・・・・・え????

3人で時計を見ると時刻は8時34分。

バスターミナルまでは、車で10分はかかります。

そう、間に合わない。

「なんでチケットを取る時に言ってくれなかったんだい!今からトゥクトゥクを呼ぶから、とにかく急いで行った方がいい!!」

お兄さんに急かされ、トゥクトゥクに乗り込みます。


 


よくわからないまま急かされながらも、私たちのために爆走してくれるトゥクトゥクのお兄さん。

そしてお兄さん、バスターミナルの場所を間違えてまさかのタイムロス!

結局バスターミナルに着いたのは9時過ぎでしたが、幸運にもバスはまだ発車しておらず、なんとかギリギリバスに滑り込むことができました・・・

「本当にごめん、遅れちゃった・・・」と息を切らしながら謝る私たちに、女性スタッフが「あら?全然大丈夫よ」と本当に大丈夫そうに、あっけらかんと返してくれました。

結局私たちがバスに乗り込んでから更に10分ほど経ってバスは出発。

トゥクトゥクのお兄さん、フロントスタッフのスマートなお兄さん、バスの皆さん、朝からありがとう・・・

トゥクトゥクに揺られながら、本気で乗り遅れたらどうするかを考えていました。

ちなみに私たちがステイしていたホテルには、バスチケットの予約を代行しますよ、というサービスがありました。

ただ、フロントスタッフに代行してもらうと、手数料がかかり料金が上乗せされることがあるため、私たちは極力自分たちでチケット予約の類はやることにしていたのです。

そのため、本来代行してくれたらそのままフロントスタッフがバス会社にピックアップをお願いするところ、私たちは自分たちでやっていたため、その点にすれ違いが起きたことが原因のようです。

自分達でチケットを予約した際に、ピックアップ場所にスタイ先ホテルが入っていた場合でも、一応フロントスタッフに「明日バスを予約したんだけど、○○時にここで合ってるかな?」と声をかけておいた方が良いと思います。

海外では、「困ってます!」「こうしたいんだけど、どう思う?」と発信したら結構みんな快く助けてくれるので、とにかく発信していくこと、それが大切なんだった・・・と改めて実感した朝でした。



“Giant Ibis”に乗り、シェムリアップへ


私たちが今回予約したのは「Giant Ibis」というバス。

プノンペン〜シェムリアップ〜バンコクを結ぶちょいう距離バスで、口コミも良く、コスパも良いバスだと思います。

乗客が乗り込むと、出発前に500mlペットボトルの水とパンが配られました。

東南アジアの長距離バスは、こんな風に軽食が付いていることが多々あります。

それと、バスが走り出してすぐに昼食のメニューを聞かれます。

何種類かの中から選べて、私たちはFried Noodle(炒め麺)をチョイス。

スタッフさんが引き換えチケットを渡してくれます。

バスのチケットは1人$16、日本円で約2,320円です。

シートもゆったり。

欧米人の姿もちらほら見られて、地元の人だけだなく、多くの旅人や旅行客に利用されているようです。



本日2つめのトラブル、バスのタイヤがパンク・・・?


無事バスに乗りこめた私たちは、ぼんやりカンボジアの景色を眺めながらバスに揺られ、あとはシェムリアップに着くまでゆったり過ごすだけ・・・

と思っていたのも束の間、新たな問題が襲い掛かります。

そう、トイレに行きたいのです。とても。

朝の私は何を隠そう頻尿なのです。

それなのに朝ドタバタしていて、出発前に最終トイレにいくことができなかったため、走り出して30分ほどで猛烈な尿意を感じ始めます。

トイレに行きたい、しかし出発してからまだたったの30分しか経っていないということは、トイレ休憩はまだ果てしなく遠いはず。

どうしよう、いっそ「トイレ行きたいです!」と運転手さんに叫ぼうか・・・!と逡巡していると、その矢先、ガン、という軽い衝撃が車体に走ります。

ん?と乗客みんなで顔を見合わせると、私たちの右後ろに座っていたアメリカ人のおじちゃんが「Flat tire .…(これはパンクだな)」とボソリ。



走り出して40分後、バスは再び止まることに。

しかも、東南アジアらしいなと思ったのですが、説明も何もないまましれっと近くの給油所に止まり、そのまま何も言わずに降りていくスタッフ達と、車内に取り残される私たち。

みんな顔を見合わせています。

しかし、そんな中ラッキーだったのは私、そう、これはトイレに行けるかもしれないチャンスが巡ってきたのです。



タイヤはこの通り見事にパンク。

大きなタイヤが裂けています。

バスのスタッフさん達がせっせと予備のタイヤに取り替えている間、私はせっせと給油所でトイレ探し。

しかしなんということか、トイレは見当たりません。

ただ、ここでトイレに行き損ねては困るということで、給油所の横の小さな売店のおばちゃんに「トイレ貸してくれませんか?」と聞いてみます。

英語があまり通じなかったのですが、トイレ、トイレと言っていると、お店の裏にあるおそらく従業員用のトイレを「あっちだ、あっちだ、」と指差して貸してくれました。

ああ、本当に今日は人に助けられてばかりです。

おばちゃんありがとう。



バスのスタッフと給油所の人たちが大きなタイヤを変えている間、乗客のみんなはバスから降りて来てその様子を眺めたり、バスの中で寝ていたり、思い思いに勝手に過ごしていました。



無事に新しいタイヤも装着され、パンクしたタイヤはみんなの荷物を入れるスペースに一緒に収納され、トイレにも行けたので、これでようやくまた出発できます。



“Travel is Troubles!”

私たちの好きな言葉のひとつです。

トラベルは、トラブルだ。

旅はトラブルの塊。

さあ今日も、旅の最中だからこそ体験できるトラブルを、楽しんでいきましょう。



素敵な休憩所でお昼ご飯


シェムリアップに向けて再出発してからわずか7分。

驚いたことに、バスは休憩所へ停まりました。

全然ここでトイレに行けたと知った時に私の衝撃たるや。

いやしかし、観光客向けではない現地のトイレを使うという経験ができたので、それはそれで良しとします。

おばちゃん、ありがとう。

そんなこんなで、私たちはこの開けた素敵なレストランで、ランチ休憩を取るようです。



カンボジアの美しい眺めが広がる、風通しの良い開放的な場所。

ここは”Batheay Restaurant”というお店です。



Giant Ibisの休憩場所に利用されているようですが、普通にプライベートでも訪れたいと思うほど、素敵な場所です。


せっかくなので窓際の席に座ります。

席に付くとお店のおばちゃんが声をかけにきてくれたので、最初にバスのスタッフさんからもらった引き換えチケットを渡し、食事が届くのを待ちます。



間も無く届いたFried Noodle。

東南アジアでは、こういう料理が本当に美味しいんですよね。



具材は豚肉、人参、葉野菜に卵。
オイスターソース風味で美味しかったですし、何よりもこの景色の中で食べるご飯は最高ですね。

私たちはバスの休憩時間として立ち寄ったので、おそらくFried Noodleやカレーなど、短時間で提供できるメニューから選ぶ感じだったと思います(正直疎覚えなのですが)。

他にも様々なクメール料理がいただける様で、またこの辺りを訪れることがあれば、今度はもっとゆっくり立ち寄って、景色と食事を楽しみたいと思いました。



プライベートで訪れたい、絶景フォトスポット


レストランの外はこんな感じ。

小さな離れの建物でも食事をいただく事ができ、カンボジアのファミリー達が食事をしていました。




水辺と、青空と、緑。

特に何かがあるわけではないけれど、カンボジアのこの長閑な風景が、何よりも絶景のフォトスポットです。

もしかしたら今は雨季なので水量が多くて、換気にはまた違った顔を見せてくれるのかもしれません。



店内にはドリンクや軽食を売っているお店も入っていて、さっきご飯を食べたばかりなのに、地元のおやつに思わず惹かれてしまいます。

誘惑に負けた私たちは、せっかくなのでココナッツケーキをおやつに買って食べてみることにしたのですが、これが大当たり。

もち米とココナッツで作られた、優しい甘さのもちもちパウンドケーキ。

ココナッツの食感がいいアクセントになって、たまりません。



他にもクメール衣装や雑貨などのお土産や、スナック菓子にペットボトルの飲み物等々、様々な商品が売られていて、ショッピングも楽しめます。

40分ほどのランチ休憩を楽しんで、またシェムリアップまでの旅が再開です。


のどかな景色の中を走るバス


シェムリアップまであと2時間とちょっと。

わたしはただひたすらに、ぼーっと車窓を眺めていました。



広がる自然、

何にもない、美しいその姿。

そしてその中に垣間見える人々の暮らし。



牛と、スコール後の水たまりと、椰子の木と、そして空。



蓮池も良く見かけました。



この景色を眺めているだけで、なぜか心の奥がじわっと温かくなって、自分の中にある硬いものや冷たいものが、溶け出していくような心地になったのです。

それはまるで春の雪解けのように。



世界中の旅行者が集う都市、シェムリアップ


午後3時50分、シェムルアップにあるバスターミナル”Giant Ibis Main Terminal”にてバスは停まりました。

バスターミナルにはトゥクトゥクが群がっていて、みんなバスから降りた乗客に片っ端から声をかけていました。

私たちはそんなトゥクトゥク軍団の中のひとりのおじちゃんにホテルまで送迎してもらうことに。

トゥクトゥクに揺られること8分、今回私たちがシェムリアップでお世話になるホテル”Noni Tree Hostel”に到着です。

今回も素敵なホテルをなおちゃんが見つけてくれました。

朝の9時過ぎに出発して、ホテルに着いたのは午後4時。

最初はどうなる事かと思いましたが、約7時間の旅の末、無事素敵なホテルに辿り着けました。



今回も素敵なホテルを見つけてくれたのはなおちゃん。

私たちがステイするのは、ホテルの3階にある広々としたツインルーム。

1階のフロントには、軽食も食べられるCafe&Barとプールまで付いていて、ふたりで1泊2,600円というお値段。

日本ならひとり1万円越え間違いなしです。



バスルームはこんな感じで、トイレとシャワーは一緒の区画にありますが、中はかなり広々。

実は扉の裏側には、ふたりでゆったり入れるサイズのバスタブもついていたのですが、お湯を抜く栓が壊れていて、残念ながら湯船には浸かれませんでした。



部屋に入ってすぐの所にある洗面台も大きくて清潔感があります。

ここが今日から5日間私たちのお家になります。



ホテル近くの楽しいレストランで晩御飯


今夜はホテルから歩いて5分ほどで行けるレストラン”Yellow Noodle Soup”で夕食をいただくことにしました。

このお店を選んだ決め手は、なんと言ってもお店の雰囲気。

外観から、おしゃれだけれども堅苦しくない、良さそうな雰囲気が漂っていたのですが、お店の前で入ろうか迷っていた私たちに、店員のお兄さんが気さくに話しかけてきてくれたのです。

しかも私たちが日本から来たと知ると、お兄さんは「日本語知ってるぜ!」と日本語で話してくれました。

海外の人たちは、「ありがとう」「美味しい」など知っている日本語の単語があるといつも、日本語知ってる!と言って気さくに話しかけてくれるのがとてもフレンドリーで嬉しいなあと思います。

もちろんお料理もとても美味しかったです。



PUB STREETへ


気さくなお兄さんにバイバイし、レストランを後にして、今夜は”PUB STREET”へ繰り出します。

PUB STREETとは、老若男女様々な人たちが集まるシェムリアップの繁華街。

わずか100m足らずの通りに、レストランやバー、雑貨屋さんや屋台がずらりと立ち並ぶ、とっても賑やかで活気のある場所です。




こんな風に、キラキラ光るバルーンを売るお兄さん達の姿をよく見かけました。

オープンテラスのバーやレストランでお酒を楽しむ大人達、

小さな子連れで雑貨屋さんを巡る家族、

カフェで夜な夜な色んな話に花を咲かす女の子達、

本当に色々な人が、この場所でそれぞれの夜を楽しんでいました。



宙に浮かぶ色とりどりのライトボックスとPUB STREETの文字。

まだコロナの影響もあってか、そこまでごった返した感じはありませんでしたが、この流行病が落ち着いたら、きっともっと物凄い賑わいを見せてくれるんだろうなあ、とそんなことをぼんやり考えました。



地元のスーパーをぶらり


PUB STREETからの帰り道、大きめのスーパーマーケットを見つけたので、せっかくなので少し店内を探索してみることに。

入ったのは”アジアマーケット”というお店で、日用品から食料品にお土産、お酒、品揃えが豊富でお値段もお手頃な、いいスーパーマーケットです。

こちらはパッケージが可愛らしい紅茶。



こちらのお茶も素敵なパッケージで、お土産にぴったりです。

東南アジアでは良く見かける”Tea Pandan(パンダンリーフのお茶)”や、” Tea Kaffir Lime Leaf(カフィアライムリーフ=コブミカンの葉)”など、無類のお茶好きの私としては飲んでみたい茶葉が沢山・・・!



こちらのレモングラスの紅茶も素敵なデザインです。



これはベトナムでよく見かけた、豚肉を炒って炒って、ふわふわのさきイカ状態になるまで炒って乾燥させたスナックです。

ベトナムでは、おこわに乗っているものを食べましたが、こんな感じでスナックとしても売られているんですね。

プノンペンでバスに乗り遅れそうになった時はどうなる事かと思いましたが、シェムリアップ初日、なかなか楽しい夜になりました。

明日は少し中心部から足を伸ばして、引き続きシェムリアップを探索。

気になっているカフェと、手作りチョコレートショップに行きたいと思います。



旅のスケッチ

トゥクトゥクのお兄さん、ありがとう


PUB STREETの風船売りのお兄ちゃん




夫婦東南アジア旅Day17. プノンペン🇰🇭~トゥール・スレン虐殺博物館を訪れて、カンボジアの素敵なファミリーと夕食を食べる一日~


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2022年9月29日、夫婦東南アジア旅Day.17

今日は街中を散歩しながらトゥール・スレン虐殺博物館へ行こうと思います。

そして夜にはカンボジアの素敵なファミリーとディナーの予定です。



ゆっくり起きて、それからプノンペンの街を散歩

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朝から気持ちの良い日差しが降り注ぐプノンペン。

散歩がてら、本日の目的地”トゥール・スレン虐殺博物館”まで歩きます。

今日もCannonball Tree(ホウガンノキ)を発見です。

本当にカンボジアでは至る所でこの子に出会います。

いつ見ても迫力がある上に、後ろに寺院があると更に世界観が増しますね。


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電線と木と実と花が一体化しています。


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近くのスーパーマーケットで水を調達しがてらお菓子コーナーを物色。

ココナッツバターのビスケットが特に美味しそう。



S21 / トゥール・スレン虐殺博物館(Tuol Sleng Genocide Museum)

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20分ちょっと歩いて、目的のトゥール・スレン虐殺博物館へ到着しました。


ここもポル・ポト政権下で悪夢の大虐殺が行われていた場所のひとつです。

元々は高校だったこの場所は、ポル・ポト政権により、打って変わって尋問・拷問が行われる死の場所に変わりました。

そう、一度収容されたら生きては出られない、徹底的な死の場所です。

4棟ある校舎には、当時の様子がわかる展示があります。

発見された時にどうやって亡くなっていたか、
実際にどんな拷問があったのか、

それは想像を絶します。

逆さまに吊し上げられたり、吊るされた状態で水瓶へ落とされたりと、
あまりにも異常な拷問が実際にここで行われており、そしてその拷問から逃れる唯一の方法は「処刑されること」でした。

「私は反革命分子です」「わたしはアメリカ帝国主義の手先」「わたしはベトナムのスパイ」と認め、処刑されること。

それが地獄のような日々から逃れるたった一つの道。

この場所に収容される際、一人一人顔写真を撮られますが、
それはまさに囚人のそれのよう。

クメールの服は脱がされ、アイデンティティの全てを奪われ、皆番号で呼ばれます。

実際に撮影された顔写真一人一人、
名前も奪われ、今となっては身元すらわからないこの子達を、せめて私は覚えていようと、一人一人の顔写真を時間をかけてじっくり見てまわりました。

チケットカウンターで日本語の音声ガイドも借りることができるので、興味のある方は是非併せて使ってみてください。

あまりにも痛すぎて、悲しすぎて、写真なんて一枚も撮れませんでした。



広々カフェでゆっくり作業、Coffee Bean BKK1へ

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ガッツリ2時間半近くトゥール・スレン虐殺博物館を観ていたので、糖分補給も兼ねてカフェで少し休憩することにしました。

やってきたのは「Coffee Bean BKK1(コーヒービーン&ティーリーフ バンケンコン店)」です。

店内は広々ゆったり。

静かでパーソナルスペースもたっぷりあるので、ミーティングや勉強に利用している人の姿がちらほらありました。

暑かったのと、展示に集中して目と脳が疲れたのとで、さっぱり甘いフルーツサラダをオーダー。

なんとも良かったのが、ここのドラゴンフルーツとパパやがとても甘くて美味しかったのです。

というのも、その二つは割と味にムラがあり、甘いのもあれば不発のもあるので、当たり外れが多いのですが、ここのは全部甘くて美味しい!

甘く水々しいフルーツを方張りながら、ブログを書き進めたり、家計簿をつけたり、溜まっていた作業を少しすすめながらしばしゆったりとした時間を過ごしました。

ただ、悲しいことにこのお店、Google情報によると何やら閉業してしまったようです・・・(*2024年現在)



ホテルのプールサイドでカンボジアビールを

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一度ホテルに戻ってきました。
実は私たちが滞在しているこの”Poolside Villa(プールサイド・ヴィラ)”には、バーとプールがあるのです。

しかもなんとタップビール。

せっかくなのでその名の通り、プールサイドでカンボジアビールをいただきます(なおちゃんが)。

私たちは明日プノンペンからシェムリアップまでバスで移動する予定だったので、そのバスチケットの予約も取りがてら、プールサイドでしばし過ごすことに。


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スッキリした軽い喉越し、飲みやすいお味だそうです。

そうそう、なおちゃんの後方にある黒板に、いろいろな情報が書き込まれているのがちょうど見えるかと思います。

このホテルでは、いろいろな観光チケットや移動のチケットの手配を手伝ってくれるようです。

そう、私たちもホテルの人に一声かけていれば、明日あんな目に遭わずに済んだのですが・・・そんなちょっとした失敗談は、次回の記事でご覧ください。



カンボジアの素敵なファミリーと夕食

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さて、お待ちかねのディナータイム!
今夜はなおちゃんの古い友人、カンボジアのバンダファミリーと夕食です。

なおちゃんは大学生だったとき、スポーツ振興のボランティアの一環で”カンボジアで運動会を開こう”という活動を行なっていました。

その時にカンボジアのコーディネーター&通訳を担当してくれたのが、バンダだったという出会い。

明るくて仲間思いのバンダと、めちゃくちゃ美人で優しい素敵な奥さん。

愛と笑顔の溢れるファミリーと一緒に時間を過ごせて、一気に心のエネルギータンクが温かくチャージされました。


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この人懐っこい、可愛らしい笑顔。

昔話に花が咲いたり、カンボジアのことをいろいろ教えてもらったり、最後はホテルまで車で送ってくれて。

本当に素敵な夜をありがとう。



赤ちゃん猫と夜の散歩

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夜の8:00過ぎ、ホテルの近くを散歩していると、2匹の生まれたての赤ちゃん猫に出会いました。

どうやらまだ目もあまり開いていない様子の小さな赤ちゃん猫。

親と勘違いしているのか、私たちの足元に「にゃ〜」とよちよち擦り寄ってきます。

なんとも危なっかしく、歩き出そうとしてもポテポテとついて来てしまいます。

近くに親猫の姿もないし、困ったな、とその場で10分ほど立ち止まります。


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しばらくすると別の方向に歩いて行きましたが、このまま無事に大きくなれますように・・・

日本語がわかるかは謎ですが、「車やバイクに気をつけるんだぞ・・・」と声をかけて見送りました。



まさかのカンボジアに巨大なイオンモール!

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私たちが夜な夜な散歩がてら訪れた場所、

そう、それはなんと、イオンモールです。

プノンペンには大きなイオンモールが3つもあり、しかも夜7時には全ての惣菜が半額になるという情報を得た私たちは、行くしかないと夜のイオンモールへやってきました。

一体カンボジアのイオンモールはどんな感じなのか、店内へと足を踏み入れて感動、とてもでかい。

すごく大きいショッピングモールです。

日本食もあり、確かに今の時間は全て半額。

レッドタグハンターの血が騒ぎます。


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店内をいろいろと物色して、結局4品購入しました。


こちらが戦利品のひとつ。
よくわからないけれど美味しそうだったので買ってみたのですが、甘いおこわのようなものです。

薄い黄緑色のもちもちおこわに、ココナッツの果肉と栗、そして抹茶ソースのような甘いソールが添えられています。

こちら、次の日の朝食に食べたのですが、とっても美味しかったです。

ただ、なんと言う料理なのでしょう。
そもそもカンボジアの料理なのでしょうか?

知っている人、是非教えてください。


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こちらが戦利品その2。

Salak(サラク)という果物です。

全く出会ったことのない果物。

皮はまるで蛇の鱗のように固いのですが、これを剥けば中から白い実が出てくるみたいです。


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一体どんなお味なのか、こちらもまた道中のおやつに食べてみたいと思います。


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戦利品その3。
これは特に半額でもなんでもありませんでしたが、なおちゃんが買った”GANZBERG”というビールです。

お酒好きな人は、各地で色んなビールやお酒が楽しめるのというのも旅の楽しみのひとつですよね。

ちなみに4つめの戦利品はカットマンゴーでした。

マンゴーに目がない私。
東南アジアでは、マンゴーが安くて美味しいのが嬉しいです。

カットマンゴーの写真も撮ったのですが、水々しいオレンジ色に輝くマンゴーの果肉の後ろに、何故かなおちゃんのパンツも写り込んでしまったので、この場にアップするのは控えさせていただきます・・・


さて、明日はいよいよプノンペンに別れを告げ、長距離バスに乗り、かのアンコール遺跡郡で有名なシェムリアップへと移動します。



旅のスケッチ

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今日はカンボジアビールで乾杯

夫婦東南アジア旅Day16. プノンペン🇰🇭~カンボジアが誇るカフェ&ウドンの仏教遺跡群~そしてKilling Fieldへ~


2022年9月28日
夫婦東南アジア旅Day.16



朝のうちに今回私たちが宿泊しているホテル”Poolside VIlla”でバイクをレンタルしました。

今日はプノンペンから少し遠出をして、”Oudong(ウドン)”という街にある「ウドンの仏教遺跡群」まで足を伸ばして行ってみたいと思います。

プノンペンからウドンまではバイクで2時間ちょっと。

カンボジアの田舎道は全く舗装されていない為、道が悪いところもある分ゆっくりゆっくりと参ります。

ちなみにバイクは1日8ドル、約1,160円でした。



カンボジアのみんなが好きなカフェ「Brown Coffee」


9:00過ぎにホテルを出発。
道中スーパーマーケットに寄って水を買いつつバイクを走らせること約20分、本日朝ごはんがてら寄りたかったカフェ「Brown Coffee (ブラウンコーヒー)」へと到着しました。

こちらは今カンボジアの若者を中心に絶大な人気を誇っているカフェで、カンボジアオリジナルのチェーン店です。

元々コーヒーは地元の人たちに広く愛されていたカンボジア。
しかしそこまでカフェ文化は発達しておらず、屋台でコーヒーに練乳を入れた所謂ベトナムコーヒーの様なものを飲む、と言うスタイルが主流だった様です。

転機は海外留学へ行ったカンボジアの学生達。
海外のカフェ文化に感化された彼ら彼女らは「カンボジアにもこんなおしゃれなカフェを作りたい!」という強い想いを抱きます。



そしてコーヒーの勉強をし、2009年に5人の若者を中心にオープンされたのがこの「Brown Coffee & Bakery」。

カンボジア国内で店舗数をどんどん拡大し、カンボジアのスターバックスとうい雰囲気です。

店内の内装にもとても拘っていて、1店舗ずつ違うコンセプトで装飾が施されているみたいです。

ちなみにこちらの店舗では「カンボジアの暮らし」をコンセプトにしている様で、伝統的なクメール木造家屋を現代的解釈で再表現したと言われており、まさにモダンでありつつもクメールの伝統を垣間見えるようなそんな素敵な内装です。



私は抹茶ラテを頼みましたが、美しいラテアート。

バリスタさん達の技術の高さを感じます。

コーヒー豆にもこだわっていて、使用される豆はすべて高品質なアラビカ豆のみ。

しかも店名に「Roastery」と付く店舗「BROWN Coffee – Roastery Parkmall」「BROWN Coffee – Roastery BKK」などなど・・・では特別なフードやドリンクメニューもあるようです。

スターバックスのリザーブ店のようで、思わず色々な店舗に行ってみたくなります。



今回私たちは朝食にパニーニをチョイス。

フードメニューもたくさんあって、どれも美味しそうです。



カンボジアでは、この「Brown Coffee」へ行くことが一種のステータスの様なものになっている、と聞きました。

本気でコーヒーが好きで、それにこだわり続け、勉強し続けている若者達。

誇りを持って働いている姿を見て、きっとここで働くということも、彼らにとってはある種のステータスやモチベーションになっているのでは無いかと感じました。


どこか安心するカンボジアの風景


ブラウンコーヒーを後にして、再びウドンに向けてバイクを走らせます。

ここから1時間半ほどのドライブです。



カンボジアの風景はどこか懐かしいような、安心するような、心の奥からじわじわ満たされていく様な、そんな不思議な感覚を呼び起こされます。



カンボジアの民家は大体こんな感じで、居住空間は主に2階になっているみたいです。

1階はほぼ屋根ありの外、みたいな空間。
みんなそこにハンモックを吊るしてくつろいだり、お母さん達が家のことをやったりしているのをよく見かけました。



牛さんを飼っているお家もたくさん見かけます。



とても大きい・・・



赤土に、緑が青々と映えます。

雨季の間はこんな感じでどこもかしこも水溜りまみれです。



独特な家屋の色。
バイクの後ろからボーッと景色を眺めながら、ああこれがカンボジアの色なんだなあ、とぼんやり思いました。


スコール続きの雨季の洪水


ウドンまでの道中で、おそらく普段は平地であろう場所にて釣りをしている人々を発見。

雨季の今、スコール続きでどこもかしこも洪水です。



何が獲れるのでしょう、網を仕掛けている様です。



みんなそんな光景を横目にバイクを走らせます。

右側では洪水。



そして左側では野焼き。



そして道が悪すぎるのでよそ見は禁物。



乾季にはこの場所にどんな景色が広がっているんだろう。


道を譲りましょう”牛優先道路”


バイクで走っていると、牛の大群に遭遇しました。



ゆっくりゆっくり、車やバイクなどお構いなしにのったりのったり歩いて行く牛達と、それを避けながらそろりそろりと走るバイク達。



十数メートルに渡り、牛の列は続きます。

みんな耳が垂れて、大きなコブがあります。



カンボジアでは基本的に全て”牛優先道路”となっておりますので、見かけた際には必ず道をお譲りください。(多分)



カンボジアの古都”Oudong(ウドン)”


さて、いよいよウドンに突入です。

実はここウドンは、1618年~1866年、いわばクメール王朝が衰退してから、フランスの植民地となる前の約250年間ものあいだカンボジアの首都として栄えていた場所なのです。

その間でこの地に100を超える数多くの寺院が建てられました。



そのうちの多くは、べトナム戦争やカンボジア内戦で破壊されてしまいましたが、その中でも小高い丘の上に立つ仏教寺院群は戦禍を免れ、現在ではユネスコ暫定リストに登録されている様です。



仏陀に供える蓮の飾り花


さて、今日の目的地「ភ្នំឧដុង្គ」の麓までやってきました。
クメール語は全く見当もつきませんが、こちらは小高い丘の上に聳え立つ仏教寺院の数々が見られる「Phreah Reach Throap Mountain(ウドンの仏教遺跡群)」です。

丘の麓には麓には蓮の花とジャスミンの花で作られた美しい献花が売られています。



あまりにも見事に作られています。

「$1だよ、どう?」とお姉さん方がしきりに勧めてくると言うこともあり、献花の美しさに魅了された私は、せっかくなので一つ購入。

ひと束のお香も一緒につけてくれました。

ひとつひとつ、お姉さん達の手作りで、彼女達のお仕事です。

どうやって作るのか聞きたかったな。



仏教寺院群はこの階段をずっと登った先にあります。



なかなかの階段ですが、ひと束の花とお香を手に持って、寺院へと参拝しに参りましょう。



「ភ្នំឧដុង្គ」 ~Phreah Reach Throap Mountain(ウドンの仏教遺跡群)~


階段を登り見上げた、視界のその先に姿を表したのは、白く美しく聳え立つ仏塔です。



灰色がかった上品な姿に、長い階段を登ってきた疲れが一気に吹っ飛びます。

神聖な場所なので土足厳禁。靴を脱いで上がります。



下を見下ろせばこの景観。

随分と上まで登ってきました。



入り口を守るのは、もちろんナーガ。



見事な装飾です。

ナーガやブラフマンなど、ヒンドゥー教の神話に登場する神々の姿が彫刻されています。

当南アジアでは広く仏教が信仰されていますが、こうしてヒンドゥー教の神々が寺院で多く見られるのは、そもそも仏教はヒンドゥー教から生まれたものでもあるため、神話が混在しているのだと思います。

そう言う部分にも、宗教や時代の変遷を感じてとても興味深いです。



この仏塔の一番上に立つ、金色に輝く綺麗な槍の様なもの。

この時はこれが一体何なのかを知りませんでしたが、この後行くタイで、タイ人の友達が「あれは仏陀の傘なんだよ」と教えてくれました。



長い間この仏塔はここに立ち、一体どんな景色を見続けてきたのでしょう。



カンボジアの寺院で見かける彫刻は、みんな優しいお顔。



仏塔を支える三首の像と、その上にシンハ、さらにその上にナーガ。

偉大な守護神達が仏塔を囲んでいます。



もう一度振り返り、その姿を目に焼き機つけて、次の仏塔へと進んでいきます。



誰かがここに備えたのでしょう。

献花がもう一つの仏塔までの道を彩ります。



こちらは最初の仏塔よりも古いもので、作りがだいぶ違います。



このタイルの様な装飾、私はベトナムやタイのイメージがあったため、カンボジアでは少し珍しいように感じました。



仏塔の自然な土色とタイルの色合いが、とても可愛らしく素敵です。



仏塔は全部で3つ。
最後の塔が最も古いのか、塔を支える像は苔むしていました。

高い丘の上に立つ寺院。
観光客の方々はもちろんいますが、ここにはとても静かな時間が流れていました。



野性の猿の群れ


仏教遺跡群からの帰り道、再びあの長い階段を今度は下っていると、何やら前方に立ち止まる人達。

よく見ると階段の途中に野性の猿が何匹もいます。

私たちの前にいた人たちは、手に持っていたお菓子か何かを猿に取られた様子。

この場所でいつも観光客を待っているのでしょうか。



遠くから見ている分には可愛いですが、どうやら観光客の食料を盗るのが癖になっているようで、待ち構えて威嚇してくるお猿さん軍団はなかなか怖かったです。

しかも一匹二匹ではなく、階段にも木の上にも十数匹は居たでしょう。

くれぐれもウドンの仏教遺跡群へ行く際は、階段の猿にお気をつけください。

食べ物は鞄の中へ!



ハンモックが揺れる、お昼寝屋さん


再びバイクに跨り、仏教遺跡群を出てプノンペンへ戻る道中、走り出してすぐに何やら気になるお店に出会いました。



最初はレストランかカフェかと思ったのですが、お店の中にはたくさんのハンモックがゆらゆら揺れるだけ。

よく見るとハンモックに揺られながらお昼寝をしている人の姿があります。

想像するに、飲み物でも飲みながらお昼寝ができるお店の様ですが、はっきりとした真相は分からず、今でも気になっております。

ご存知の方がいらっしゃったら、是非とも教えていただきたいです。



カンボジアの田舎道


朝から降ったり止んだりだったのですが、少しずつ天気が良くなってきて、空が明るくなってきました。

帰りもひたすらカンボジアの田舎道を走ります。



学校帰りの少女達。

カンボジアでは通学もスクーター。



みんな人懐っこくて、すれ違うとき、明らかに見ず知らずの私たちに手を振ってくれます。



何でもない中にある、温かさ。

それは人からも街からも景色からも感じます。


綺麗なお家の色。



この何でもない風景が美しすぎて、何枚も写真を撮ってしまいます。



ゆっくりと風に揺れる、3本の椰子の木。



葉っぱでおやつかな、



おしり側から失礼します。

こんな感じで2時間弱のドライブはあっという間に終わりました。

途中ガソリンがなくなって立ち寄った小さな家族経営のガソリンスタンド。

クメール語も読めないし言葉もわからない私たちに、全身にかっこいい刺青を彫ったお兄ちゃんと、小さな男の子がニコッと笑ってガソリンを満タンにしてくれました。



いつの間にかどんよりした空はからりと晴れ、プノンペンの街には光が降り注いできました。

気持ちの良いドライブも終了。

一度ホテルへ帰り、お昼寝をしてから次の目的地へ向かうことにします。



“Killing field” ポル・ポト政権の生んだ悲劇を目撃するために


時刻は16:00。

ホテルからバイクを走らせること40分、本日のもう一つの目的地「KIlling Field(キリングフィールド)」へ到着しました。



ここは、1975年から1979年に渡り、ポル・ポト政権によって行われたジェノサイド、大量虐殺が行われた殺人広場のうちのひとつです。

悲しいことに、こういった場所がカンボジア中に130箇所も存在していて、中でもこの場所が有名です。

このオレンジの建物の中には中には展示があり、実際に何が行われていたのか展示資料を読むことができます。

そして屋外では、実際に虐殺が行われていた場所を歩き、見ることができます。

といっても残っているのは本当にここで・・・?と思うような跡地。

ただ、実際にここで、こんな風に殺された、という解説を見ながら足を進めるうちに、当時の出来事に想いを馳せずにはいられなくなってきます。

特に胸が痛んだのは、たくさんのミサンガがぶら下がった大きな木、その名も「Killing Tree(キリング・ツリー)」
その幹に、まだほんの小さな子供が次々と投げつけられ、叩き付けられて亡くなっていったと言います。
そしてその処刑をしていたのも、まだ小さな少年兵だったと。



この建物の中にはぎっしりと、頭蓋骨が収められています。

そう、これは慰霊塔。

そしてその中のほとんどの遺骨が、”Unknown”、身元の分からないものなのです。

当時ポル・ポト政権は、全てを平等にしようと考えました。
学があるから、お金があるから、経済があるから争いは起こる。
全てが平等で均一のとれた美しい世界を作るためには、学びもいらない、貨幣もいらない、病院も、映画も、文化も芸術も、そういったものは一切排除したらいい。

民は全て平等で、皆ただ畑を耕せばいい。

そのために邪魔になる人々は、すべて殺してしまえばいい。

学者は殺すべきだ、
海外へ渡航経歴がある者も殺すべきだ、
本を読む文化人も殺すべきだ、

思想はいらない、農民こそが国民だ。

この思想が、たったの4年間でカンボジアの人口の1/4の命を奪いました。

そしてそれはまだたったの40年ちょっと前の出来事。

カンボジアへ来たからにはどうしても行きたかった場所の一つ。

このあまりにも言葉にはし難いような悲惨な出来事と、昼間に見たあの長閑なカンボジアの田舎道の風景と子供達の笑顔があまりにも遠くかけ離れていて、それが深く胸に突き刺さりました。

私はとても、写真を撮ることができませんでした。



カンボジアで絶品台湾料理!”鴻順小館”の水餃子!


さて、今日も私たちは罪深いことに、また絶品レストランを見つけてしまいました。

それはプノンペンに住む台湾人家族が経営する小さなレストラン”鴻順小館”です。

晩御飯を求めてバイクを走らせていた私たちが出会ったこのお店。

Googleの口コミが良いけれども、なかなか入りづらそうな雰囲気でしばし逡巡しましたが、ええい!と入れば台湾人家族が笑顔で出迎えてくれました。

とにかくめちゃくちゃ美味しかったのがこの水餃子。

もちもちの皮の中に餡がぎっしり、
そして付け合わせのタレも、黒酢の風味とラー油の風味が合わさって最高のコンビーネーション。



そしてやっぱり頼んでしまうのが炒飯ですね。

文句なし、空きっ腹に最高の炒飯でした。

お父さんにお母さんに、4人姉妹でしょうか?

ギャルのように派手なお姉さんが、とっても素敵な笑顔で食事を運んできてくれてキュンとしました。

今夜はクメール料理じゃないけれど、中華系の味が食べたくなったら是非ここにいってみてください。



旅のスケッチ

なんて優しいんだ、カンボジアの風景


カンボジアの若者達の熱意に触れた、BROWN Coffee


見事だった、仏陀に供える蓮の飾り花